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「榎本に篠江!今月だけで遅刻何回目だ?」
「…ごめんなさい」
結局学校に着いたのは40分。割と普通に遅刻してしまった。
「次遅刻したら反省文だからな!」
隣にいる天音は先生の話なんて聞いてない。目が外を見てるもん、絶対ぼーっとしてる。
「榎本!聞いてるか!」
ほーら、先生にバレちゃった。
けど当の本人は表情を変えずに
「聞いてますよ?」
と挑発的な態度をとる。
「何だその態度、叱られているにも関わらず…」
「というか」
先生の言葉を遮って天音が口を開く。
「もうすぐ授業始まるんであとにして貰えませんか?遅刻つけられたくないんで」
「榎本……お前なぁ……」
先生が呆れて口を濁す。
……ここまでくると天音の度胸には尊敬すら覚えるや。
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