兎の中の人、ハシビロコウをかぶる

大人になりたい

　そんな問題に気付いたきっかけは、とある本を読んでからだ。

　ジェーン・スーさんの『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』これである。

　とくに女性の方は若い方でも読んでおくと勉強になると思う。
　読み物としてもなかなかに面白い作品であるが、私が読んでいて刺さった言葉がある。

　いつまでも女子のような振る舞いをして、歳を重ねると大人の女性にはなれない。

　おばさんになるという話だ。

　実はこれ、男性にも言えるところがある。
　若いうちは若気の至りになることも、歳をとればただの偏屈ジジイになってしまう。
　世にいるおばさん、おっさん、ババア、ジジイどもを見ればわかる。
　外で騒いだり、やるなといったことを低レベルな理屈をこねてやったり、自分より弱そうな人に文句を言ったりする。

　これはもう子供と同じである。

　大概迷惑をかけているのは、大人になりきれなかった可愛そうな人たちである。

　私もこのまま歳をとればきっとそんな可愛そうな人の仲間入りになってしまうのではないかと危機を覚えている。
　しかも身内(ちちおや)が、どちらかというとその迷惑偏屈ジジイ寄りだ。
　尊敬できるところも、もちろんあるのだが残念ながら、ああにはなりたくはないと思うところの方が多い。

　精神年齢と肉体年齢が伴わない自分がこのまま歳だけを重ねてしまっているのが不安で仕方ないのだ。

　見た目は若く。
　精神年齢は相応に。
　恥ずかしくない大人を目指す！

　思うではなく、目指す！で、ある。
　せっかく、一つ歳を重ねたばかりなので一つの目標にし、日々を過ごしたい。