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コラボ大喜利 テーマ『科学』
※今回はコントからお送りします。
台本のようなものだと思ってお楽しみください。
元太:ホワイトボード用のペンを持っている/とにかく元気/ボケ
素郎:眼鏡/ツッコミ/元太を傷付けるような言い方はしないように気を付けているようだが、詰めが甘い。
(明転)
(舞台の真ん中ホワイトボードの前ででひとりブツブツ呟く元太が一人、そこに素郎が現れる)
元太「水平リーベボクの船……」
素郎「元太、なんだい?そんな呪文のような言葉は」
元太「よお!素郎!呪文じゃないぞ。元素記号の覚え方だ。水素から始まってヘリウム、リチウム……ってやつを順番に覚えるためのやつ。ほら、歴史でも1192つくろう鎌倉幕府って覚えただろ。あれと一緒。(数字をボードに書いて)」
素郎「ああ!アレな。今は1185つくろう鎌倉幕府に変わっているらしいけどな。(元太からペンを取り上げボードの数字を書き直す)」
元太「歴史が変わるはずないだろ!素郎、オレが馬鹿だからってそんな分かり切った嘘を言っても無駄だからなぁ!」
素郎「本当なんだけどなぁ……。それよりその『水平リーベ』ってやつ、元素記号の順番を覚えただけじゃ役に立たないぞ。」
元太「え!?そうなのか!!マジで!?マジなの!!?」
素郎「落ち着けよ!そんな食いつくところか?元素ってのは、組み合わせると別のものに変わるんだ。例えば俺たちにも必要な水。これは水素から出来ているんだ。(先ほどの言葉を消しH2Oという言葉をボードに書く)」
元太「嘘だね!オレが馬鹿だからってそんな分かりやすい嘘を言っても無駄だからな!」
素郎「本当なんだよ。酸素と水素が合わさると水になるんだ。(HとOを指さしながら)」
元太「水爆発しねえじゃん!」
素郎「うん。爆発はしないよ。水素は爆破するものっていうのだけは分かるんだな。」
元太「爆発させたことあるから!あんとき、水ができるってはじめて……っっ!!!」
素郎「よーし。よく思い出せたな。そうだよ水ができるんだよ。」
(素郎、そう言いながらホードの文字を消す)
元太「嘘じゃなかった!」
素郎「だから鎌倉幕府のやつも嘘じゃないよ。」
元太「いや、それは嘘だな。歴史はそう簡単に変わらないからな!」
素郎「長年の研究や新しい発見で変わることもあるんだよ。」
(素郎、元太の方にペンを向けながら説明する。元太、そのペンを取り上げる)
元太「織田信長がついた餅を豊臣秀吉がこねて、伊達政宗が作ったずんだをのせて徳川家康が食ってるって流れは何年たっても変わらないだろ!」
(元太、ボードに絵を描く)
素郎「待って!今の流れに伊達政宗を勝手に組み込むな!てか、雑だけどなんとなく伝わるこの絵すごっ!?」
元太「日本の戦国時代を生き抜いた5英雄といったらこの5人だろ。」
素郎「今の餅の流れにいたのは4人だけなんだけど!絵を見ろ!」
元太「…(絵を見て人数を数える)…一人足りない!!」
素郎「お前が驚くな!皿の数足りなかったお菊さんみたいな顔するな!」
元太「あと一人だれー!?……坂本龍馬?」
素郎「龍馬さんは時代が違うから!そもそも3英雄だよ。勝手に2人増やすな」
元太「じゃあ余分なの誰と誰だよ。織田信長と徳川家康か?」
素郎「最初と最後にいた二人を外すなよ!こんな間違い探し小学生でも間違えないわ!」
元太「間違えるよ!オレが間違えてるし!」
素郎「その二人外したら今の餅の流れもできないだろ!」
元太「豊臣秀吉がこねた泥団子に伊達政宗がずんだのせて、坂本龍馬が開国のために持っていこうとしたんだっけ?」
素郎「なんか違うけど、なんとなく流れが出来ているのが腹立つ!」
元太「織田信長がついたもちを豊臣秀吉がこねて伊達政宗がずんだのせて、食べた徳川家康を坂本龍馬が煮てさ、焼いてさ……」
(元太、先ほどのイラストに更に描き加える)
素郎「5英雄で話を作り出しちゃったよ!しかも途中で別の歌になってるし!」
元太「西郷隆盛が食べたりも……したさ」
(元太、歌いながらさらに書き加える)
素郎「また一人増やしちゃったよ!」
元太「それをマイマイでちょっとかーぶーせ」
(元太、急にカタツムリを描き始める)
素郎「なんでそこでカタツムリがくるんだよ。」
元太「聞いて驚け!これは『カタツムリの真ん中』さんと『兎の中の人』のコラボだからさ!」
素郎「……ああ。馬鹿なお前が必死で元素記号を覚えようとしてたのはそれか。」
元太「そうだよ。でなけりゃ、『水平リーベ』じゃなくて『黄昏よりも暗きもの……』の方を暗記するよ。」
素郎「中二病かよ!まぁ、おまえらしいな。それが分かって安心した。餅の話をしてたら食べたくなったな。」
元太「信玄餅!信玄餅が食いたい!」
素郎「……あれって、山梨じゃなくても買えるのか?」
元太「無理なら黒蜜きな粉の餅食おう!」
素郎「それでいいじゃん。……分かった。用意してくる。」
元太「やったー!」
(素郎はける。残される元太。しばらく考える。)
元太「………って、やっぱおまえ!オレのこと馬鹿だと思ってるじゃねえかよ!」
(暗転)
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