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帰省
そんな出会い?縁?を楽しみながらいると、アッという間に1年がたった。
初めての帰省はGWに1泊2日。母もきみちゃんも大喜びだった。
「痩せるかと思ったけど痩せてなくて良かったよ」
「ちゃんと食べてるみたいだね」
とりあえず、心配は減ったようだ。
その次は夏休みの8月。免許取得のため。あの先輩は「自分の時も行かせてもらったから行ってこいよ。慣れるためにも早い方が良いぞ。取っとけ!取っとけ!」
甘えさせてもらった。
次は、正月2日に0泊3日の強行だった。往復の深夜バスは家族を呆れさせ、特にきみちゃんを心配させてしまった。
「いくら若いからって駄目だよ」
謝りながら僕は約束した。
「次はゆっくりするからね。春休みだから待っててよ」
入試の頃、先輩を含む卒業生の多くは卒業旅行。ヨーロッパやアメリカ、沖縄や北海道とあちこちいろいろだった。あの先輩はヨーロッパだった。英語はもちろん、イタリア語もできるって、語学が苦手な僕からしたら尊敬+驚異=神だよ。
帰国後、お土産をもらったのは名刺。わかるかい?無理言って行ってもらった。当日はLINEで写真も送ってもらえた。シャーロキアンと読んでくれたまえ(笑)
イタリアの調味料セット。それを使ってパスタパーティーをした。先輩の彼女と僕の彼女とね。僕にも半年前にできたんだよ。
春休みに入って約束通り帰省した。約束は守らなきゃね。きみちゃんも家族も喜んでくれた。妹は土産の限定品を楽しみにしていたんだけと、まぁ良いか。名刺を見せびらかしたけどね。妹も好きなんだよ。
バイトがあるんで2週間後には帰るから友だちに会ったり、遊んだりもした。きみちゃんともオセロした。案外、強いんだよなぁ。僕もちょっと気を使ったけどね。だってさ、僕に勝つとすごく嬉しそうな顔するんだ。
次に来るまでにピアノを弾くって。童謡だって言ってたけど、何かなぁ。楽しみに待つことにするよ。
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