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第二十八章 危険な二人 その2
「桜井、あの話どうする?」
さっきから黙っていたユウキ先輩が、
ちらりとアキヒトを一瞥した後でゆっくりと口を開く。
ハルカさんは振り向くと
「ちょっと、考えさせてくれるか?」
と言った。
「時間が欲しい。気持ちを整理したいから。」
「わかった。」
ユウキ先輩が頷くと、
アキヒトはただならぬ気配を感じて噛みついた。
「ちょっと、何の話ですか!」
「アキヒトには関係ないから。」
ハルカさんは少し厳しい目つきでキッパリと言った。
「僕の問題や。」
「いい返事、待ってるで。」
ユウキ先輩はハルカさんの肩をぎゅっと抱いた後、
彼の背を軽くたたいて去っていく。
変な沈黙が生まれた。
恋して天使?それとも悪魔? VOL15へ続く♪
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