第十三章 こんな日に来る者は、悪魔か天使

7/18
187人が本棚に入れています
本棚に追加
/270ページ
 村上は、優樹菜の婚約者と知っていても、止まる事が出来なかった。 「恋愛か……」 「悲しみでも、惹かれ合うものですよ」  山本の抱えていた、どうしょうもない孤独と絶望感は、まるで穴のようで、周囲を吸い込んでいってしまう。そして、山本も空洞を埋めるかのように、誰かと寝てしまうのだ。 「見なくても、その動画の内容は分かるけど……」 「見つけてきたということは、意味があるのでしょう」  村上は、やさしくキスをして、山本をベッドに誘うと一緒に泣いて慰めた。  村上は虐待に反応していて、誰も助けてくれない辛さを知っていた。そして村上は、助けを求めて長谷に電話をかけ、准平の惨状を涙ながらに語っていた。  その村上の優しさに、山本は感激して、モノを口で咥えると、しっかりと喉まで差し込み締め付けた。  山本の端正な顔の中央に、グロテスクなモノがあり、それが出入りするのは、かなりエロティックで目が離せない。
/270ページ

最初のコメントを投稿しよう!