第一章 雪深々(しんしん)と積もり、音も無く夜が来る

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 コンビニには雪のせいで入荷が遅れているのか、弁当の類は全く無く、棚が空になっていた。パンの棚を見ると少しあったが、どれも甘そうで止めておいた。食パンがあったので、籠に入れると、他にポテトサラダやチーズ、バターを籠に入れた。  これで、到着したらサンドイッチでも作ろう。 「あ、これこれ……」  ポテトチップスも、ポテトサラダに混ぜると、B級的に美味しいので追加で籠に入れた。  最後にゆで卵と、缶詰を入れると、かなり重くなってしまい、俺はレジに上げられずに苦戦してしまった。 「買い過ぎたか……」  レジを済ませて、買った物を背負って歩いていると、本村が周囲を見回して慌てていた。 「本村!」 「夏目!!!」  本村は走って来ると、俺を抱き締めた。
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