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「喧嘩はするなよ」
「しないよ」
私と昴とはちょっとした揉め事があって。
それは選抜試験の時。昴の言葉にカチンときた私と言い合いになってしまった。
「あ、吉。桜が付いてる」
「ん?どこだ?」
吉の背中に付いた桜の花びらを取ってあげる。
「ありがとう。見ずらかったか?」
「ううん、だって吉の背中白いもん。分かりやすかったよ」
吉は基本的白色が多くて、耳先や尻尾の先が赤い。なんか、神様とかに遣えてそうな色をしてる。
「彰~ご飯だよ」
「うん、今行く」
「吉ちゃんもお疲れ様。果物切ってあるからおいで」
「おう、ありがとうな葵」
吉が私の肩の上に乗る。葵に連れられ下へ降りた。
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