化ケ物殺シ

6/9
前へ
/14ページ
次へ
「なーんで俺だけなのかな涼くん?」 「美優だから」 「理不尽!てか俺君より先輩だからね! 忘れてないよね!」 「ソーデシタッケ?」 「ウガー!」 「涼!ダメだよ、そんなに言っちゃったら。お姉ちゃん怒っちゃうよ?」 「うぅ、葵ちゃーん!マイ天使!」 「どさくさ紛れて引っ付こうとするな!」 葵に引っ付こうとする美優の首根っこを掴む。 全員が揃ったら騒がしい。近所迷惑。とは言え、ここはちょっとした山奥。近所どころかお隣さんすらいないからね。うるさくても何も言われないけどね。 「……彰」 「朱雀さん、ただいま戻りました」 朱雀(すざく)さん。私の師範だ。一言で言うと、無気力そう。実際、無気力なんだけど、無茶苦茶強い。人間じゃないみたい。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加