化ケ物殺シ

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「血が付いてる」 「え?本当だ」 白い長袖の裾には少し黒い血がこびり付いている。 もしかしたら、さっきので付いてしまったのかもしれない。 「後で葵に洗って貰わなきゃ」 「化ケ物じゃないのか?」 「化ケ物に襲われた人がいて。手を怪我していたんで手当てをしたんです」 「そうか」 そう、本当なら。ただ受験を控えるただの普通の中学生。 でも、私たちは違う。 “化ケ物殺シ”と言う名の肩書きがあるから。
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