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 好意を全面に押し出してくるきぃの気持ちは嬉しくないわけではないのですが、このちんちくりんに欲情するのはまだ自分の理性が許せません。  きぃのどうして抗議は拉致があかないのはここ数ヶ月で分かっているので大人気ないとは思いますが奥の手を使いたいと思います。 「きぃ、これ以上困らせるならヨーグルトを買ってきてやらないぞ」  ちなみにヨーグルトはきぃの大好物です。 言わずもがな効果は覿面。 「ユーダイ、お仕事いってらっしゃい」  きぃの動きがピタッと止まりそろそろと離れていきます。 (現金な奴……)  スマートフォンで時間を確認すると、きぃのおかげで朝食抜きのギリギリ出勤決定です。  とりあえずきぃが現れてから決めた約束事を三つ言わせて出社したいと思います。 「きぃはいい子だから、今日もいい子で待っていられるよな?」  きぃは元気良く返事をします。 「うんっ」 「じゃあ俺との約束まずひとつ」  きぃは手を挙げて元気よく答えます。 「ひとつ、ユーダイのえっちな本たちにさわらない。まねっこしない」
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