私の妹は霊能師

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11、夫の両親 生きていく為…生活の為…泣きながら、好きでもないむしろ大嫌いな人と結婚した妹ですが… 結婚するきっかけを、作ってくれたのが、夫の両親です。 妹夫婦は、お互い再婚同士です。 妹は、結婚前、色々な仕事をしていた事を書きましたが、妹は家政婦をしていた時期がありました。 家政婦をしていた時、今の夫の実家にも行ってました。 実家には、両親が住んでました。 ご両親は、とても仲の良いステキなご夫婦です。 ばあちゃん(義母)は、じいちゃん(義父)が大好きです。 じいちゃんの姿が少しでも見えないと、「じいちゃん、じいちゃん」と呼ぶのです。 捜すのです。 なんだか、とても微笑ましいです。 今の妹も、夫が席を立とうものなら、「お父さん、どこ行くの?」 「お父さん…お父さん…」と言います。 ウザいくらい言います(笑)カワイイ!! 何だか、ばあちゃんにそっくりです。 不思議です。 ばあちゃんは、良家のお嬢様だったそうです。 とても上品で、美人さんで、チャーミングな方です。 嫁に嫁いで来て、大変苦労されたようです… 嫁に来た当時、お風呂もなく…隣の家に、お風呂をもらいに行ったそうです… 当時は、家族も多かったので、ばあちゃんが入る頃にはお風呂の水は、黒いドロドロの状態だったと… 大変な時期もあったそうですが、ばあちゃんは、しんどかったとか…辛かったとか…言いませんでした。 妹とばあちゃんは、気持ちが合ったのでしょう…仲良しになったのです。 すぐ近くに、夫の姉が住んでましたが、義姉さんにも話さない事まで、妹には教えてくれるようになったのです。 妹は、「ばあちゃん、カワイイの、私も、ばあちゃんの様な年寄りになりたい」と良く言いました。 あるときは、「ばあちゃん、おならして小さい声で…“出ちゃった”って恥ずかしそうに言って、顔を赤くしてるの。カワイイ」って妹。 じいちゃんは、健康オタクです。 朝夕に上半身スッポンポンで、タオルマッサージをし、筋トレをしているので、夫より筋肉モリモリです。 自分で作った、野菜たっぷりのお味噌汁も自分で作ります。スラバラシイ!! そこに、妹が出入りする様になり、マスマス張り切ってしまいました。 ばあちゃんの、目の届かない所で妹に、ベタベタとくっつき虫です。 本当に、男は、いくつになっても男なのです。 あんぽんたんのつるし柿です。 この件については、夫に話をし、夫からじいちゃんに話をして貰いました。 一件落着。 ばあちゃんは、「家に嫁に来ないか?」と言うようになったのです。 ばあちゃんは、新沼謙治かよ♪ 何回も言われる内に、妹は、「結婚」という言葉を意識するように… こんなステキな両親の息子だもの、良い人に決まってる。 悪い人のはずがない… そこで、「お姉ちゃん、会ってくれる?」となったのです。 妹は、近くに住む義姉さんには、口も聞いて貰えませんでした… 義姉さんは、妹を、気に入らなかったのです… 「私、義姉さんに嫌われてるみたい…」と妹。 「んじゃあ、花でもプレゼントしてみたらいいんでないべか?花貰って、怒る人いないべした。」と私。 「うん、そうする。」と妹は、鉢物をプレゼントする事に…その後、夫の実家に行った妹は「義姉さんに、あげた鉢物、ばあちゃんの所に置いてあった…」と寂しそうに言いました。 義姉さんは、妹の事を嫌いだったのです… 財産狙い…こずるいやつ…と思ってたのです。 そんなある日、ばあちゃんが、倒れました… ばあちゃんが…“倒れた”…と聞いた時、妹はショックで気を失い、倒れてしまいました。 それを見た、義姉さんの妹を見る目が変わったのです。 妹に優しくなりました。 誤解が少し解けたのです。 妹は、金ダワシ事件、洋服こっぱみじん事件、色んな事をやって来ましたが、どんな事をやっても、妹の夫は、私にも一言も愚痴った事はありません。 妹は、愚痴ったり、けなしたり、何も言わない… そんな心の広い、夫を今は大好きなのです。 人の心は変わるのです。 これぞまさしく、人の七不思議なのです。
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