私の妹は霊能師

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49 ま す こ 焼き その2 去年の今頃、妹の家に行った時、 「お姉ちゃん、那須には、素敵なお店が、う~んとあるんだで~ オラも、まだ行ったごどがない…気になってるお店…あるんだげんちょよ、ながなが行がんにんだ~ 今日は、器の店さ、行ってみねがい? めんこいの、うんとあるんだでばよ お姉ちゃんも、気に入るど思うんだ」と妹。 「うん、行ってみっち~ 連れでって!」と私。 「んじゃ、行くべ! レッツラゴー!」と妹。 連れて行って貰ったお店は、本当に、素敵な器や、めんこい器が、“これでもか” というくらい沢山並んでいて、嬉しくなりました。 「お姉ちゃん、いいなぁ~と思う器を、ブレスレット握って、人差し指で確認してみ~」と妹。 「えぇ? なんでぇ?」と私。 「体に、何が感じっから~」と妹。 とても素敵な、ブルーの器が、気になり回りをキョロキョロしながら、ブレスレットを握り、人差し指で確認です。 「……何にも、感じね…」と私。 「えぇ~ 分がんねの? 一つ一つ、集中してやってみ?」と妹。 「……あぁ~分がったぁ~ これだ!」と私。 「そうそう、その器なんだぁ~」と妹。 「凄~い 熱~い」と私。 そのお店の、品物のほとんどが、ましこ焼きだった事が、最近分かりました。 値段も、リーズナブルで、1点物の器が半額だったり… おったまげぇ~です。 「オラんちはよ~ 毎日使うのは、100均の器で十分だからよ、 ほとんど100均だぁ」と私。 「オラいだってそうだ~ 100均のだ~」と妹。 「あんだが、デザインした食器、大事に取ってあっぞい 勿体ねえがら、使わねであんだ」と私。 妹は、食器のデザインや、エプロンのデザインを、やってた時がありました。 「オラがデザインしたやつもあっけんちょ、そんでなくて、日本風のやつは、二十歳過ぎから、チョクチョク集めでだんだよ、お姉ちゃん」と妹。 「ふぅ~ん、何、その日本風のって」と私。 「和食器ってごと!」と妹。 「あぁ~」と私。 「湯飲みの茶碗とがよ、コーヒー茶碗でも、日本柄っぽいのあっぺ?」と妹。 「うん。」と私。 「そういうの、チョコチョコ集めったんだよ 1番高いがなは、三万五千円ぐらいなのよ」と妹。 「あら… 何だって、高級な皿持ってだごと 金、あったんだない」と私。 「んだぁ~ ほんどき、金あったんだべした~お姉ちゃん」と妹。 「金、持ってだ時あったんだない… オラ、いっつもないがらよ…」と私。 「お姉ちゃんだって、あった時、あったびした~ 500円貯金で、貯めたごとあっぺした」と妹。 「よぐ、語ってっこど~あんだは~ たまげだべした~ ほだごど、大昔だべした」と私。 「オラが持ってる食器だって、30年以上昔のだぞい! 鍋も、ほだぞい」と妹。 「今でも、使ってんだもんない~」と私。 「使ってる~ 今日も、30年以上使ってる鍋で、シチュー煮だんだ~」と妹。  「いいない~オラも、シチュー食いだぐなった」と私。 「何がいいんだか、分がんねげんちょない」と妹。 器にせよ、鍋にせよ…エプロンもそうですが、物持ちの良い妹なのです。
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