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「だったら、何だって?」
「それに、もう一つ方法ならある。遮断できるのは衝撃、つまりそれ以外のものは遮れない。激突の衝撃そのものは耐えられるとして………」
語る琴把の腕から、銀色の粒子が溢れ出す。
蠢き、うねり、膨張して、巨大な腕を象った。
「………は?」
「悉くを潰す超重量に、お前の体は耐えられるかな?食らえ、『星の鉄槌』。」
「そうは行かない。星の息吹よ、我が剣より迸れ!『聖剣・命の奔流』!」
人など容易く握り潰せそうな巨腕が、ゆっくりと振り下ろされる。
光の奔流が、突き出された聖剣から銀の巨腕に突き刺さりその勢いを受け止める。
「潰れろ…………!(イ:熱っ!?なんやこの熱量、あんな剣一本とあいつの魔力量で出せてええ出力ちゃうで!?)(琴:神血、今の放出率は?)(イ:総量60兆のうちおよそ八割!重量にして数百㎏重なんざ軽く越えとるで!?)(琴:神血、光線との接触点に穴を空けろ!)(イ:それでどないするんや?それじゃあ潰されへんやろ!?)(琴:囲いこんで蜂の巣にする。)(イ:そういうことな、了解!)」
光線が、銀の腕をすり抜ける。
「な、馬鹿な………!」
「鈍い。半死半生で勘弁してやるよ。食い潰せ『神血暴牙』ぉ!」
甲高く、硬い音が木霊する。
「無駄、と言ったはずだよ?」
「ああ、やっぱ刺さんないか。(琴:神血!)(イ:はいな、主様!)」
「今度は………」
誠司を内に呑み込んだ巨腕が形を変える。人一人が悠々収まる大きさの金属球と、極長の鋼線に変わったそれを引き戻す。
「神血、足場。」
『あいあい。それで、どないすんの?』
「『筋力五倍加』見ればわかるよ。ところで神血、お前を今変化させたこれ、中国武術で用いられる流星錘という、まぁ打撃武器の一種で鎖分銅のようなものなんだが。」
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