第1話 始まりのヒロイン

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校内に入り、れゆと別れ、階段を上る。 廊下に出て、教室のドアを開ける。 夕「おはよう」 適当に挨拶しながら教室に入る。 「よう、朝から元気じゃねえか」 後ろのドアに席が一番近い男が声をかける。 夕「よ、和紀。お前よりは元気じゃねえよ」 和紀「なんだいつもの通りか」 織神和紀、ガタイがよく、態度もデカい。 この学園で仲良くなってからほぼ毎日つるんでいる。 窓辺の自席に座ると和紀が寄ってくる。 和紀「お前ら朝からイチャついて、付き合ってんの?」 夕「付き合ってないぞ?たまたま家が近かっただけで」 大男が背中を叩き、はーっと大きくため息をつく。 和紀「まるでギャルゲの主人公みたいな環境にいるくせによく言うよ」 夕「じゃあお前はその親友か?」 笑いながらその言葉に返す。 和紀「間違いねぇ、俺の場合女はみーんな逃げちまう」 ガハハと笑い、教室の時計を見るなり切り替えるように席に戻る。 和紀はガサツだがこういう所はきっちりしてる。 切り替えのよさもありとても馴染みやすく、今までつるんでこれてる理由の一つでもある。
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