ハッカーの姉妹

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その後、私の本は世界中の国の言語に翻訳されて出版され、世界的なベストセラーとなった。 またアメリカ大統領が世界各国の要人と話し合いを重ねて、具体的な核廃絶に向けての調整が一気に加速した。 私は姉の思いを受け継いで、核のない世界に向けて確実に前進している手ごたえを感じていた。 私が本出版後のことをお墓に行って姉に報告すると、霧のように白い煙が沸き起こったかと思うと、そこから姉の姿が現れて私に語りかけた。 「雅はすごいね!  私のやり方は間違っていた。」 と静かな落ち着いた口調で話してくれた。 「お姉ちゃん、私はお姉ちゃんの思いを自分のやり方でやり遂げるから、天国から見ていてね!」 私が強い思いを姉に伝えると姉が優しく言葉をかけてくれた。 「雅、本当にありがとう!  私はいつも雅のことを見守っているからね!」 姉は笑顔で私に手を振りながら言葉を告げると、沸き起こった白い煙に姉の姿がつつまれて、やがて消えてしまった。 その後も核廃絶の考えは世界中に広がっていって、核廃絶だけでなく戦争に関しても多く議論されるようになった。 今は世界中の国々から完全に核がなくなったわけではないが、私はこれからも地道にこの活動を続けていこうと思っている。 姉の思いは今の私自身の希望となっている。 私は私の信じたやり方で、この活動を私の生涯をかけて続けていこうと天国の姉に誓った。
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