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その後姉は体調を崩して医療刑務所に移されて入院した。
私が医療刑務所に面会に行くと姉が、
「事件を起こす前、余命1年と宣告されていたんだよ!」
と事実を話してくれた。
姉には時間がなく、仲間を集めて今回の事件を起こしたようだった。
両親がすでに他界していて姉には私だけしか親族がいないため、私はできるかぎり医療刑務所を訪問して姉に面会した。
私は医療刑務所を訪問するたびに姉から世界中の核を廃絶したいという思いを聞かされていた。
そんな姉は素人の私が見てもわかるくらい日々やせ細って衰弱していった。
そして、医療刑務所に移ってから8ヶ月後に姉は天国に旅立った。
姉の遺体は私が引き取ってひっそりと通夜と葬儀を行い、その後49日の法要と空閑家のお墓への納骨を行った。
私はお墓の前で手を合わせてお祈りするとき、姉の思いに間違いはないと感じていて姉の思いを何とか実現できる方法はないものかと考えていた。
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