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胸に手をついて訴えるが、聞き入れてくれる様子はない。滲む視界のままユルユルと自慰を再開すると、正広は満足気に息をついた。
やっぱり変態だ。
「はぁ…はぁっ。ぁン、ホントに、ィ…いっちゃ……っぁ?ぁあっ!?やぁ、ああっ」
射精感を覚えて息を上げると、突然正広が大きく中を抉った。手の中で熱が弾ける。掌に広がるドロりとしたものに、微かに残った理性が呆然としている。
「ははっ、スゴい…っ」
「なんで、急にぃっ…まっ、いまイった!イったからぁ、ぁあっ!」
絶え間ない射精感を逃すように、自然と息が荒くなる。正弘の肩を掴んで容赦ない突き上げに耐えようとしても、力の入らない身体は、立て続けに与えられる強い刺激にガクガクと揺れ動いた。
「っ、ン……あ」
「ぅあっ!あっ……な、に?」
急に動きを止めた正弘が、後ろからズルリと抜け出る。名残惜し気に蠢く後ろへ、指を伸ばしそうになるのを堪える。背後から抱えられるような体勢にさせられ、再び硬度を保ったソレに貫かれた。
「ああっ、あっ…前、も……ンんっ、前もっ」
再開したピストンが、さっきまでとは違う深い部分を抉る。イきたいのにイけないぐらいの快感で、頭がおかしくなる。
また前へ手を伸ばそうとすると、今度は後ろから伸びてきた手に両手を封じられた。羽交い締めの格好で、激しく責められる。
「ぁああっ!やだ、やっ!でる、でるっンぁあっ! 」
押し出されるように吐精し、カーペットに弾けた白濁が落ちた。
あまりの事に、荒い息を吐きながら放心する。
「あっ…ダメ、さわっちゃ……あぅ…」
残った精液を絞り出すように、イったばかりのソコに長い指が絡まる。その手を押し退ける気力も無く、倦怠感に揉まれながら正弘にぐったりと背中を預けた。
(おわり)
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