優しい口づけを

12/18
208人が本棚に入れています
本棚に追加
/186ページ
「…うぜぇ」 ずっと黙り込んでいた悠真さんが放った一言に、私はビクリと反応する。 「…あ。ご、ごめんなさい!勝手に連れてきちゃって…」 連れてきたというよりも連れてこられたと言った方が正しいけど…。 どう見ても悠真さんの機嫌は非常に悪い。 電話の時はすごく明るい声だったのに、今はすごく低くて重い。 「こらこらー!ミオが怖がってるよ、ユウマ!」 「てめえが原因だろうが…」 深くため息をつく悠真さん。 「えー?そんなこと言うなよ〜。大親友に向かってさー!」 テンションの低い悠真さんとなぜか奇妙にテンションが高いノア。 私は代わる代わるに2人を見つめる。 「え、悠真さんとノアって親友だったんですか!?」 「断じて違う」 「大親友だよー!!」 私の質問に各々違う答えが返ってくる。 いまいち2人の関係性がよくわからない…。
/186ページ

最初のコメントを投稿しよう!