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「早く仕事が終わって帰ってきてみれば、家にノアがいるって…最悪だろ」
げっそりとしている悠真さん。
元はと言えば私がノアを部屋に入れてしまったせいだ…。
「えっと…ごめんなさい。悠真さん」
「…悠真」
「えっと……悠真……さん」
「悠真って呼べよ」
私は恥ずかしくて逃れようとするも、悠真さんが私の背中に腕を回していて逃れられない。
「澪」
低く甘い声が聞こえてくる。
う……恥ずかしい。
「ゆ、悠真…機嫌直してくださいっ…」
私は恥ずかしくて悠真さんの顔も見れず、俯いてしまう。
悠真さんの肩口に顔を押し当てて、顔を見られないようにする。
「ふ、可愛いな」
ぎゅっとさらに抱きしめられて、私の心臓は爆発寸前。
体温が急上昇し始める。
私しか映さない黒の綺麗な瞳。
優しく私を見つめる。
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