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「……ああ、それなら一度バイルに連絡を入れておいた方が良いと思うぜ。こういった時は、後で纏めて連絡するよりも小まめにしといた方が良い」
めんどくせぇという返事は予想済みだから、俺はビナーの傍らに居るだろうママっ子が、連絡をしておいた方が良いとした連絡先でもある影武者班の纏め役であるバイルと作ってくれた昼食を有難く頬張りながら聞き流す。
ただ、そのめんどくせえの後にラクスが、「兄ぃ、移動を始めたからおいら追いかけるね!」という声に「待てっ!俺も行く」といったやり取りが聞こえちまったから、要件だけ纏めて聞いてやる。
「そんでもって、俺はこのラクスの愛妻弁当を食った後に、合流するとして眼鏡美人と猫娘、それとも野郎の3人のどっちの後をつけてればいいんだよ?」
『わかんねーよ、取りあえずさっさと来い。場所は、シュピィギーに魔法鏡でバイル直通の通信機の痕跡辿って調べてきやがれ、じゃあな』
それから通信機は容赦なく切れた後に、正面を向けば不機嫌極まりないといった、ブルネットの豊かな髪を4つに分けて結うと個性的な髪形をした顔の良い同僚が、ママっ子お手製のパニーニの最後の一口を含んでいた。
んでもって、その表情を見るだけでも、"俺の能力を便利な道具扱いをするのは許可しない"というのが拾い読めちまった。
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