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「それじゃ、今日の部活も紅茶から始めようか。
オカルト部恒例のティータイムだ」
「賛成です、桜介君。
カノンも同じことを思ってました」
「それじゃ、私がみんなに紅茶を入れるね。
みんなは私の夢を守ってくれた恩人だから」
桜介はみんなが集まっているテーブルの席に着くと、カバンを開けて、中からお菓子を取り出した。
「じゃーん。
今日のお菓子はロッチのチョコレートだぜ」
「わぁ、桜介君。
カノンはロッチのチョコレートが大好きです!」
「もちろん知ってたよ、カノンちゃん。
今日はロッチのチョコレートを食べようね」
「何なの、桜介。
部室に入ってくるなりデレデレしてさ。
舞ちゃんとかカノンちゃんを見て、嫌らしいこととか考えないでよね」
「何怒ってんだよ、愛理。
いつもツンツンしてるのは良くないぞ」
「ツンツンなんてしてないよ。
桜介がだらしないからイライラしてるだけだからね」
戻ってきた日常で、いつもと同じような会話が飛び交う。
桜介はオカルト部のこの雰囲気が好きだし、いつまでもこの楽しいメンバーと一緒にいたいと思っていた。
自分が過ごした大切な中学生活の三年間はオカルト部と共にあると、桜介は心から思っていた。
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