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ランキングの通知
どこの小説投稿サイトでも、ランキングページってありますよね。
エブリスタのランキングページには「日間」「月間」「新作」「完結」「短編」の項目があり、それぞれジャンル別の順位を見ることが出来ます。
それこそ「日間」「月間」あたりは、どこの小説投稿サイトにもあるような気がしますが、私が興味深く感じたのは「短編」という項目。これは元々エブリスタがパソコン向けではなくスマホ向けのサイトだからでしょうか。短い作品が好まれるとか優遇されるとか、そんな感じで。
……といっても、この「短編」という項目に私が気づいたのは、昨日なのですけどね。エブリスタを使い始めて、一ヶ月以上経過した時点での話。それほどランキングページを見に行かなかった、という証です。
おそらく「日間」なのでしょうが、作品が一つ、ホラージャンルで58位にランクインしました、という通知が来たのです。それで、改めてランキングページを見に行ったところ、「そういえば『短編』なんて項目もあるのだな」と気づいた、という次第でした。
さて、この「ランキングの通知」というのが、今回の本題です。
私が初めてこの機能を知ったのは、今から10日以上前のことでした。以下は、4月3日の通知画面です。一応、スターやコメントなどの個人名は消した上で、お見せします。
正直、驚きました。
ランクインとか過去最高順位とかで、こうやって連絡していただけるなんて、随分と親切な仕様だなあ、と。
これまで「小説家になろう」や「カクヨム」では、わざわざ自分でランキングページを見に行かないと、ランクインがわからなかったですからね。どちらもジャンル別の日間ランキングならば比較的簡単に100位に入れるのですが――ただし激戦区である異世界ファンタジーを除く――、「自分にはランキングなんて縁がないので」と思って見に行かず、せっかくランクインした一瞬を見逃してしまう、というユーザーもおられるようです。
実際に「カクヨム」では、エッセイでランキングについて書いた際に、「エッセイを読んで、初めてランキングページを見てみたら、自分の作品が載っていて驚きました!」という感想をいただいたこともありました。
その点、エブリスタは親切ですよね。そもそも通知云々とは別に、作品情報ページにもジャンル別の順位と最高順位が常に表示されているくらいです。
作品情報ページによる順位表示と、通知によるランクインのお知らせ。
この二つがあるならば、それこそ一度もランキングページを見に行かずとも、自分の作品がどれくらいのランクなのか、把握することが出来るわけです。
もちろん、ランクインしたから嬉しくてページを見に行くとか、そもそも自分の作品云々とは無関係に、読者として作品を探すためにランキングページを見に行くとか、そういうのはあると思うのですが……。
でも「自分の作品の順位を確認するために見に行く」というのがない分、ユーザーがランキングページを見に行く機会は減ってしまうのかな、と少し心配にもなりました。少なくとも、私はそうなりそうなので。
例えば、今までの「小説家になろう」や「カクヨム」における自分の行動を振り返ってみると……。
作品を読みに行く、が目的ではなくても、自分の作品の順位をランキングページで確認する際。近隣の順位の作品のタイトルがふと目に入って、気になって、作品を読むに行く……。そんなこともありました。ほら、なまじ高ランクの作品よりも、似たような順位の作品の方が、親近感があって読みやすいじゃないですか。
ならば逆に。
そうやって私の作品を読んでくださった、近隣の順位の方々もいたはず……。そう私は想像してしまいます。
でも、エブリスタでは頻繁にランキングページを見に行くことがないのであれば、そうやって私が読むことも読まれることも激減するのではないか、と心配してしまうわけです。
……と、こんなことを考えてしまう上で。
そもそも、ランキングページに作品が載ることの宣伝効果って、どれくらいあるのでしょう?
これもサイトによって大きく違うのでしょうね。
例えば「小説家になろう」では、自分の作品をアピールする場所がない。知ってもらう場所がない。トップページの新着コーナーに載る一瞬くらいしか、作品の存在も作家の存在も告知できないわけです。
もちろんんキーワードで検索して作品に辿り着く読者の方々もおられるでしょうが、それはこちら側からのアピールではなく読者側からの話なので、少し事情が別として。
そうなると、ランキングページは重要になってくるのではないか、と思います。
実際、私の場合。
作品投稿を始めてから一ヶ月半くらい、「小説家になろう」では、全く感想をいただけない状態でした。ああ、読んでもらえていないのだな、と悲しくなるくらいでした。
ようやく感想が書き込まれても、小説作品ではなくエッセイ。まあ何であれ感想もらえたら嬉しいのかもしれませんが、でも出来れば小説の方に反応を欲しいですよね。
そんなある日のこと。
たまたま同じ日に複数の方々が評価してくださったとみえて、私の短編が一つ、ランキング入りしました。当時の私は、ランキングページの存在すら知らない初心者でしたが、作品名をWEB検索したら辿り着いた、という形です。
いはやは、運がいい。「小説家になろう」では一日に三回更新される日間ランキングですから、掲載は、ほんの一瞬。危なく、見過ごすところでした。
その時の順位が、日間ホラー5位。この『5位』という順位が、また重要で……。
例えばエブリスタのランキングだと、最初のページで、それぞれのジャンルの1位作品がズラリと並んでいますよね。あんな感じで「小説家のなろう」のランキングページは、ジャンル別ページに行く前に、トップページに各ジャンル5作品ずつ掲載されているのです。
だから『5位』というのは、そこに載るギリギリ。100作品ずつ掲載されるジャンル別ページより、宣伝効果も大きかったはず。
この直後、確か二、三日くらい、この作品だけでなく他の作品にも感想がつきました。タイミング的に、ランキング入りしたことで作品を知ってもらい、同時に私という素人作家の存在も知ってもらえたのではないか、と考えています。
一方、「カクヨム」。
エブリスタではトップページの真ん中あたりに、日間ランキングの5位までをジャンル別で――ただし5ジャンルだけでしょうか?――記載している「小説ランキング」というコーナーがありますよね。同じように「カクヨム」でも、トップページに各ジャンル4位まで記載している場所があります。そちらは日間ではなく週間のランキングですが。
私も一応、3作品(ホラー週間2位、エッセイ週間3位、ホラー週間4位)で、そこに記載されたことがあるのですが……。だからといって、その時だけ読者が増えた、という手応えは特にありませんでした。
だから「カクヨム」では、ランキング入りすることによる宣伝効果は、あまり大きくないのかな、と感じています。これは別に悪いことではなく、他に作品や作家の存在を知ってもらえる場所があるから、だと思っています。すでに「続・はじめに ――選ばれたのはエブリスタでした――」の中で記しましたが、自主企画のおかげなのでしょう。
その点、エブリスタでは、どうなのでしょう?
まだ特に何か実感するほど、大きな出来事はないのですが……。
エブリスタには、トピックという形で作品を宣伝する出来る掲示板がありますよね。あそこでアピールできる分、ランキング入りくらいしか作品告知できない「小説家になろう」とは違い、むしろ「カクヨム」に近いのではないか、と想像しています。
その意味では、あまりランキング入りにこだわる必要もないし、また、ランキングページを見に行かない――そこで作品を知ることも知ってもらうこともない――としても構わないのではないか、と思ってしまうのでした。
つまり、最初の方で書いた『心配』は、心配する必要もないこと、というのが現時点での私の考えです。
ちなみに。
こうやってランキング云々について語るのであれば、そもそもランキング入りするためには作品を評価してもらわなければいけないので、その「評価してもらうこと」という話も、密接に関わってくるはずですね。
そして作品告知とは別の観点で、ランキング入りとか作品評価とかの意義は、サイトによって微妙に異なってくる、と思うので……。
その辺りの話を、次回で書いてみようと思います。
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