今さら理解した基本的なルール ――『新着』の条件――

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今さら理解した基本的なルール ――『新着』の条件――

     私がエブリスタに登録したのは、2020年3月ですから、既に約2年前。ならば色々とエブリスタにも慣れていて当然のはずですが……。  今さら理解した基本的なルールがあるので、それを書いておこうと思います。  まず前置きとして。  私はいわゆる人気作家ではありません。フォローしてくださっている方々もおられますが、それも普通よりは多くないのだろう、と思っています。  だから私が作品を投稿しても誰にも知られず、そのまま埋もれてしまう、ということも多々あります。  まあこれは私に限ったことではないですし、そうしたユーザーを救済するために、どこの小説投稿サイトでも普通は、ユーザーが作品投稿する度に「新しく投稿されました!」というお知らせがトップページに表示されるのでしょうね。  例えば「小説家になろう」の場合。  トップページには「完結済みの連載小説」「更新された連載小説」「新着の短編小説」というコーナーがあって、それぞれ20作品、10作品、20作品が掲載されます。  あそこの『短編』は他とは意味が異なっていて、作品の長さではなく連載形式の違いで一話完結の作品を『短編』と定義しています。つまり複数話に渡る作品の新着表示は「完結済みの連載小説」20作品と「更新された連載小説」10作品。  完結済み20作品はまだしも、連載途中は10作品だけであり、一瞬で流れてしまうのですが……。それでも利用者が多いこともあり、一瞬でもトップページに表示されれば多くの読者に作品の存在を知っていただけるので、どんな作品でも更新直後だけはPVが一時的に急増するシステムになっています。  例えば「カクヨム」の場合。  やはりサイトトップには「新着小説」「最近完結した小説」「新作の連載小説」などの欄があります。  それぞれ8作品、4作品、4作品なので数は少ないですし、またカクヨムの「最近完結した小説」は8万文字以上の作品限定なので条件付き。それでもこのように更新すればトップに表示されるので、作品を知ってもらえる機会に繋がります。  大手サイトではありませんが、他に私が利用している小説投稿サイトの例では「ノベリズム」も同様です。「最近更新」「新着作品」「完結済み作品」という項目があり、それぞれ10作品ずつ。大手サイトよりも投稿数も少ないため、今確認してみたら、それぞれの10番目は、約5時間前、約16時間前、約半月前の作品でした。それだけの時間、トップページに作品が表示されることになります。  また「ノベリズム」の場合、サイトトップには「契約作品」という欄もあり、こちらは12作品が更新順で掲載。しかも、プロのイラストレーターが描いてくださった表紙絵も表示されています。「最近更新」「新着作品」「完結済み作品」に関しては、サイトトップでは表紙表示はないので、それらと比べて「契約作品」はとても目立つはず。  そもそも契約作品は全部で約40作品しかなく、その中で最近更新された12作品ですからね。かなりの頻度で、トップページに掲載されます。  私も契約作品として連載している作品が1つあり、最初の1年間は毎週6回、つまりほぼ毎日更新していました。当時は他の契約作品も頻繁に更新されており、週6更新でも最新12作品に入り続けることは出来ませんでしたが……。  最近では契約作品全般の更新頻度が落ちているので、今確認してみると、トップにある「契約作品」12番目は、10日以上昔に更新された作品でした。つまり単純に考えて、10日に1回の更新でもサイトトップに残り続けることになります。ならば、私の契約作品は現在、週3回(月・水・金)更新なので、常にトップページで表示されているはずですね。  一応お断りしておきますが、全てPCで見た場合の話です。スマホでは表示作品数などが違うかもしれませんが、基本的なシステムは同じだろう、と思っています。  比較のために、他サイトの話から始めましたが……。  エブリスタにもありますよね、新着作品の掲載。トップページには「新着ピックアップ」というコーナーがあり「さいきん投稿された作品はこちら」と書かれています。  ただし。  他のサイトとは違って、エブリスタの場合、最近投稿ならば何でも掲載されるわけではありません。「1作品につき1日1回まで」という制限があり、「表紙画像」「作品説明・あらすじ」「ひとこと紹介文」などがなければ「新着ピックアップ」には載らない、という注意事項もあります。かなり早い段階から、これらの点は私も頭に入れていました。  冒頭でも述べたように、私は人気作家ではないですからね。投稿直後に「新着」として知っていただくのが作品宣伝の大きな機会であり、それを逃すと、その作品は埋もれてしまうかもしれません。  だから、うっかり表紙やあらすじなどを未記入のまま投稿しないよう、いつも気をつけていました。  ところが……。  前々から不思議に思っていたことがありました。  本エッセイ『エブリスタを使い始めて思うこと――「小説家になろう」や「カクヨム」などと比較して――』は、いくら更新しても「新着ピックアップ」に載らないのです!  最初の頃は、そんなことはなかったと思います。確か「1作品につき1日1回まで」というルールを知らずに同じ日に2話投稿してしまい、そこでそのルールを覚えたはずですから。  ならば、いつの間にか「新着ピックアップ」に載らなくなった……。不思議には思いましたが「小説ではなくエッセイだからだろうか?」「一度『休載表示』になったことがあるから?」などと考えて、勝手に納得していました。  特に「小説ではなくエッセイだからだろうか?」という考え。やはり小説家としてはエッセイよりも小説作品を読んでいただきたいわけですし、軽く考えていたのです。  ところが数日前。  小説作品を更新しても「新着ピックアップ」に載らない、という出来事がありました。  新星ファンタジーコンテスト(テーマは「追放/下剋上」)に応募しよう、と思って始めた作品です。応募文字数は5,000文字以上、選考は20,000文字までというコンテストなので、とりあえずプロローグだけ投稿しておいて、5,000文字を超えた段階で応募するつもりでした。  11月23日に書き始めて、プロローグ投稿が11月24日。その後、上記「ノベリズム」契約作品の更新が忙しくて、こちらは放置していました。最近になって、応募締切が近づいたので、慌てて続きを投稿し始めたのですが……。  そもそも、この作品。「追放/下剋上」テーマで始めたものの、自分で書いていて「エブリスタ向きではないな」と感じる内容です。私が利用している小説投稿サイトの中では、おそらく「小説家になろう」が一番向いていて、もしかしたら「カクヨム」でも読まれるかもしれない。そんな感じの物語です。  それでもエブリスタのコンテストをきっかけに書き始めたので、「小説家になろう」などに転載するのは、こちらのコンテストで落選した後にする予定です。  そんな作品なので、これまで私がエブリスタに投稿した作品よりもさらに「読まれていない」という手応えでした。さすがに悲しいので、少しでも「新着ピックアップ」みたいな形で、ユーザーの方々に作品の存在を知っていただきたいのですが……。  その「新着ピックアップ」に表示されない!  エッセイとは違って小説作品です。「エブリスタ向きではない」と思いながらも「読んでいただきたい」という気持ちは強いです。この作品を気に入っていただけるエブリスタユーザーは少ないだろう、と思うからこそ逆に、多くの方々に作品の存在を知っていただき、その中から少数の潜在的な読者の目に留まることを望んでいます。  こんな時こそ「新着ピックアップ」が大事なのに……。  何がいけないのでしょう?  慌てて「新着ピックアップ」の表示条件を再確認しました。 「エブリスタサポート」の「ヘルプ」から探すと、「新着ピックアップとはなんですか?」と題して、次のように書かれていました。 >新着ピックアップとは、以下の条件を満たした新着作品です。 >1作品につき1日1回まで、更新されたタイミングで掲載されます。 >下記の条件を満たしていればスター数やPV数に関わらず掲載されます。 > ・ 直近30日以内に公開された作品 > ・ 作品の総文字数が2000字以上、または完結設定されている作品 > ・ 表紙画像が設定されている作品 > ・ 「作品説明・あらすじ」と「ひとこと紹介文」が設定されている作品 > ・ ジャンルが設定されている作品  だいたい私が認識していた通りでしたが、見落としていたのはこれですね。「直近30日以内に公開された作品」という条件です。  ポイントは『公開』という言葉。場合によっては「投稿」「更新」と似たような使い方になりますが、この場合は『直近30日以内に』という但し書きもあるので(新着の話で「投稿」「更新」が「直近30日以内」なのは当然なので)、最初のエピソード投稿の意味ですね。  つまりエブリスタの「新着」は、連載開始後30日以内に限る、ということです。  この点、他の小説投稿サイトとは大きく異なりますね!  長編連載が30日を過ぎると、いくら更新してもトップの『新着』に載らないのであれば、作品宣伝のチャンスが得られません。  他サイトと比べて、これは極めて特殊なシステムだと感じました。作品を宣伝したければスターを稼げ、というのがエブリスタの方針なのでしょうか。  私がエブリスタに投稿する作品の多くは短編であり、一気に投稿してしまうので、その日のうちに完結です。  今までは長編作品の場合も、最後まで、あるいは終盤まで書き溜めてから連載を始めていました。10万文字程度を各話3,000文字で投稿したら、ほぼ一ヶ月で完結します。  そのため『直近30日以内に』というのを意識する必要はなく、このルールに気づかなかったのでしょう。  現在は上記「ノベリズム」契約作品を抱えており、とても完結まで書き溜め出来ずに、少しずつ書いて投稿する形になりましたが……。  だからといって「とりあえずプロローグだけ投稿しておいて、一ヶ月以上経ってから続きを始める」というのは最悪でした! 少なくともエブリスタでは、ある程度ストックを用意してから連載開始しないとダメですね。  今後はこのようなことがないよう注意しよう、と思いました。  同時に、改めて「エブリスタは長編よりも短編が向いているサイトなのだろう」と感じるのでした。  ……という形で終わりにするつもりでしたが。  よく見たら先ほどの「新着ピックアップとはなんですか?」のページに『1年前 更新』と記されていますね!  私は「2年近く使ってようやく基本的なルールに気づくなんて恥ずかしい」と思っていましたが、そもそもこの『新着』ルール、私がエブリスタに登録した頃はなかったのでしょうか?  上でも記したように、私の記憶では、当時から「表紙画像」「作品説明・あらすじ」「ひとこと紹介文」の設定は必要とされていたはず。  ならば「直近30日以内」「作品の総文字数が2000字以上」あたりが追加ルールでしょうか?  あるいは、それらも私が見落としていただけなのか。  ハッキリしなくて、少しモヤモヤします。    
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