これも一種の「郷に入れば郷に従え」

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これも一種の「郷に入れば郷に従え」

     私がエブリスタに登録したのは2020年3月なので、すでに2年9ヶ月が経過しています。  今更ですが、最近ふと「私はエブリスタの『スター』の使い方を少し間違えているのではないか」と思うようになりました。  まあ別にルール違反をしているわけではないので「間違えている」は大袈裟ですが、マナー違反とか慣習に則っていないとか、とにかく「他のユーザーの方々とは違うのではないか」という心配ですね。  そもそも。  私は「小説家になろう」と「カクヨム」を経て、このエブリスタにやってきました。  どちらのサイトにおいても、投稿作品それぞれのページ下部に「☆で評価する」みたいな欄があり、読者が☆で作品を評価できるシステムになっています。  エブリスタみたいに日付が変わればまた新しく☆を送ることが出来るシステムではなく、それぞれ☆10個までと☆3個までになっています。  特に「小説家になろう」の方は、私が使い始めた頃と現在ではシステムが違っているのですが……。  それに関してはシステム変更時の「お知らせ」がわかりやすいと思うので、「小説家になろう」2020年3月3日の「評価フォームの機能改修のお知らせ」から少し引用してみます。 >「文章・ストーリー評価」の区分を撤廃し、☆アイコンでの5段階評価に変更しました。 >☆アイコン1つにつき、2ポイントとなります。そのため、評価点は一人一作品に対し、2~10ポイントまで入れることができます。 >今後は1ポイントのみや、奇数ポイントの評価を付けることはできませんので、何卒ご了承ください。  つまり、元々は「文章を☆1から☆5までの5段階で評価したもの」と「ストーリーを☆1から☆5までの5段階で評価したもの」の合算として、☆1から☆10までの☆10個という仕様。それが今では単純に5段階評価、ただし旧システムと☆1個の重みが変わらないように10点満点はキープしている状態です。  私が「カクヨム」に登録した当時は、まだ「小説家になろう」は旧システムであり私はそれに慣れていたので、「カクヨム」でも個人的に「小説家になろう」の評価システムを参考にして☆を入れていました。  具体的には、文章評価の☆1とストーリー評価の☆1。それだけならば☆2までになってしまうので「特に上手いと感じた」「特に面白いと思った」でボーナス的に☆1を追加。これで☆3になります。このボーナス判定は甘めなので「カクヨム」では☆3を入れることも多いです。  このように、私にとって☆はあくまでも「評価」でした。その感覚のまま、エブリスタにやってきて……。  今思えば、当時少し戸惑いがあったような気がします。なにしろエブリスタの☆は1つだけですからね。「5段階」や「3段階」のような「段階」がありません。  とりあえず「面白い」「上手い」と感じたら☆を入れる。「それほどでもないかな?」と思ったら入れない。そういう基準にしていました。  もちろん「エブリスタの☆は1つだけだが、翌日になれば追加で新たに☆を入れられる」というのも頭では理解していました。それを利用すれば「5段階」や「3段階」の評価も可能なのでしょうが……。  それをやるためには、☆を入れた作品に対して、5日後あるいは3日後まで「この作品には全部で何個の☆を入れるか」というのを覚えておかなければなりません。それは面倒です。  それよりは、何も考えずに毎日☆を入れ続ける方が簡単でしょうね。しかし、それはそれで抵抗がありました。  毎日☆を入れ続けたら、古い作品ほど☆評価が高くなってしまう気がするからです。  例えば、作品Aを「面白い」と思って☆を入れて、以後毎日続けたとします。1ヶ月経った頃に読んだ作品Bを同様に「面白い」と思って、以後は作品Aだけでなく作品Bにも毎日☆を入れる。  その場合、1ヶ月を30日で計算すると最初の時点から3ヶ月後には、作品Aに☆90、作品Bに☆60送ったことになりますが……。  この90と60という数字の差。そこに抵抗を感じるのでした。まるで90点と60点みたいに、数字的には大きな差があるからです。でも私が感じた「面白い」にそれほど差はなかったはず。あるいは、もしかしたら作品Bの方が作品Aより面白かったかもしれません。それなのに、たまたま作品Bと出会ったのが遅かったせいで「作品Aより評価していない」という数字になってしまう。  ならばどこかで「毎日☆を入れ続ける」を止めればいいのだろうか。例えばどの作品も「毎日☆を入れ続けるのは10日間だけ」とすれば、全てが10点満点になる。  ……というように「10日間だけ」と区切るのも、それはそれで面倒です。そもそも「満点」を揃えて全て満点評価にしてしまうのであれば、最初の「1点満点」で十分でしょう。だから私は、自分が読んだどの作品に対しても「☆を入れるか入れないか」だけにして「1点満点」で評価するようにしていました。  そんな感じで、2年以上エブリスタを利用して来たのですが……。  自分自身がいただく☆を見ていると、最近「毎日のように☆を送ってくださる」という方々もおられるのですよね。  基本的に☆の少ない作品が多い私ですが、そうした方々に読んでいただいた作品だけは、他の投稿作品よりも☆の数が突出する。☆をいただけるのですからもちろん嬉しいのですが、でも☆の数が突出したからといって、それらの作品が他の作品より高く評価されたとも思えません。「たまたま読まれたか読まれなかったか」の違いに過ぎないのでしょう。  そんなことを感じるようになって、少し経った頃。  ふと気がつきました。 「そもそもエブリスタの☆は評価ではないのではないか?」と。  よく見ると、作品ページ下部の☆入力欄には「スターで応援」「スターを送って応援しよう!」と書かれているのですよね。「評価」という言葉は一切使われておりません。  ならば、エブリスタの『スター』というものは、どうやら他サイトの☆評価とは意味が違うのかもしれない。毎日スターを送れるというシステムは、上述のようにその数字と作品評価に大きなズレが生じやすいので私は嫌だったのですが、そもそも「作品評価」を表していないのであれば、ズレて当たり前ですよね。  だとしても、今までの「面白いから、あるいは上手だから評価する」が「面白いから、あるいは上手だから応援する」に変わるだけ。自分が他の方々の作品を読んだ際、今までの「☆を入れた」「入れなかった」の判断基準を変える必要はないでしょうね。  ただし。  あくまでも「応援」であり、その数字の大小に意味を見出す必要がないのであれば……。  私自身がたくさんいただいて嬉しいスターなのだから、私が「応援したい」と思った作品にも出来る限りたくさん送って問題ないはず。  なるほど、これが「スターを毎日送る」というエブリスタの文化なのですね!  前々からチラッと思っていたのですが、エブリスタというサイト名自体が「エブリデイのスター」を意味しているのでしょうか?  サイト名の由来はともかくとして、これからは私も、一度でもスターを送った作品には毎日スターを送ろう、と考えています。 「メニュー」ページの「スターを送った履歴」をクリックすれば「一度でもスターを送った作品」の一覧がズラリと表示されますし、それらは全て私が「面白い」「上手い」と感じた作品のはず。改めて作品を読み直して確認するのは大変ですが、何も考えずにそれら全てに毎日スターを送るだけならば簡単です。  古い作品に突然毎日スターが送られるようになって、送られる側には驚かれるかもしれません。特に他サイトでも交流あるユーザーの方々には「烏川さん、いったいどうしたんだろう?」と不思議に思われるかもしれません。  そんな心配もありますが、とりあえずしばらくの間、この方針でエブリスタを使っていこうと考えています。    
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