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花の頑固な主張に負けてそれを買って帰った数時間後の夕食。
俺がパソコンで仕事を片付ける横で、俺が炊いてやった米に昼間買ってきた食材を並べて何やら楽しそうに握り飯を作っている花を横目でチラチラと見る。
まぁ、なんだか知らねぇけど楽しそうだしいいか。
あの歳で料理地味た事をやりたがるのは流石女の子と言うところか。
その作業が始まって1時間程経って、花が「出来た!」と叫んだ。
「にいちゃ!来て!!見て!!」
「…んー」
「ねぇ!!!にいちゃ!!」
「おーう」
「もう!!海にいちゃ!!!早く!!!」
「分かったって!行くから引っ張るなよ!パソコンが落ちる!」
「知らないもん!」
ベッドの上に座り、壁に背中を預けて太ももの上に持ち運び可能なノートパソコンを置いて作業をして、あと少しで仕事が片付きそうな事もあり、花の言葉を適当に流していたら、痺れを切らした花が俺の右腕をグイッと引っ張ってきた。
流石にこれ以上は聞き流せないかと途中で作業を断念して、引っ張られるままに行くと、そこには2つの大きな不格好な丸い爆弾のようなおにぎりがあった。
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