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電話を切った後もトラのことを考えてた。
幼なじみで…
同級生で…
初恋の相手…
アタシの未来とトラの未来が
交わることなんて…なかった。
でもそれで良かった。
頭ではトラのこと考えてても、心と身体はあなたを探して彷徨う右手。
左手で持ち上げたグラスに残ったビールがいつの間にか生温くなってた。
そしてテレビの明かりを反射して
煌めいた左手の指輪。
あなたを思い出す。
そして夜の一人遊び。
それでも満たされない心と身体は
あなたを探して夜の闇の奥の奥まで
徘徊を続ける。
初めて家の近くの路地裏で突然キスされた。
女としての経験すらなかったのに
熱くなっていった部分。
1日も早く帰って来て…
そして抱きしめてキスして下さい。
ちゃんと待ってるから…
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