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【大河side】
二人の消えそうな息の音が静かなジャズの音に溶け込んだ。
息も絶え絶えになる程、愛し合った後、
俺の胸の上に埋めた彼女の顔に光る汗。
「初めて…こんなに自分を忘れたの」
「俺も…サユキ…」
「何?」
「俺には二人の子供よりサユキが大事だから」
「…」
「初めて…そんなこと言われたの。こんな女でいいと?」
「サユキがいい。海に会ってくれる?」
「うん」
ベッドの中で交わす初めてのピロートークも
優しい時を連れてじゃれ合う。
シャワーを浴びて、歩いて15分ほどの俺の家まで散歩すると言い出した彼女。
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