三人の歩く道…

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1ff7b8de-f9d0-4884-9ff6-9266687c3e6c  時間は12時少し前。 晴れた日の夜は冷える。     肩を抱いて歩くと サユキは俺のジャケットのポケットに手を入れ、        俺を見上げて微笑む。 「何もかも初めて」 「俺も…初体験が元嫁だったから」 「うちも…」 「セックスなんか好きになれなかった。ただ子供作るためでしかなかった…そこに感情なんかなかったから」 「でも…」 「変わった?」 「うん。180度」 「俺も」 「今田は元旦那の苗字だろ?そんな嫌いならなんで?」 「会社にはまだ言えてない、離婚のこと。だから…」 「旧姓は?」 「久我(くが)」 「久我紗雪か…」
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