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「鈴羽。自分は…最初は分からなかったんだ。鈴羽のいう好きが。」
「うん。」
「いつも隣にいただろう?鈴羽に頼られているって思ってたんだ。」
「実際頼ってたよ。心強かった。」
「これからもそうだと思った。何があっても守るし、何があっても鈴羽が離れるなんて考えてもなかったんだ。」
「それは……。」
罪悪感が甦る。
私も離れるつもりはなかった。
でも急に怖くなって。
嫌われたくなかったから、逃げてしまった。
「だから……衝撃だったよ。」
「………。」
「人は失って初めて気付く。思い知らされたさ。あぁ、存分に思い知ったさ!その上……あんなものまで見せられて!!あんなことまで聞かされて!!雷にでも当たったんじゃないかってくらいショックだったんだ!」
「あんなもの……?」
ヒートアップしている桃花さんに驚きながらも聞いてみる。
何を見たのだろう?
今日のカフェのこと?
……………何か違うように思えるけど。
だって何か聞いたみたいだし。
「……鈴羽が千景くんと一緒にいるところを見たのは…今日が初めてじゃないんだ。」
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