3.ルクウンジュ国

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 宗教に関しても、ベーヌではもともとユーウィス教の中でもベーヌを囲む山々の中で最高峰であるセーハイネ山に坐すといわれる、精霊セーハイネが山岳ラティルトの中で信仰されていた。  しかしヤウデン人の入植以降は、ユーウィス教教会がルクウンジュ国民の信仰の自由について宗教的寛容をもってある程度認めていたこともあって、ヤウデン人が持ち込んだ天之神道もベーヌのヤウデン系に信仰される宗教として生き延びることとなった。  その天之神道がセーハイネを崇める山岳信仰及び精霊信仰と結びつき、現在ではベーヌ独特の宗教としてベーヌ州内で広く信仰されるようになっていた。  とはいえ当然国教であるユーウィス教を信仰する者達も多い。域内には天之神道の社だけでなく、ユーウィス教の教会も多数ある。  信仰に関わりなく、祭の時などには天之神道の社にもユーウィスの教会にもベーヌの人々は詣でるがごく一般的だった。
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