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本題はここからなのだ。前置きが長くなってしまったけれど、僕が伝えたいのはここから。
先程から知らない方がいいこともあるという文言にふむふむと頷いていた僕だけれど、ほんのすこし、この教訓に苦言を呈したい。
ご先祖様が経験談から編み出したであろう教訓に僕ごときがなにかを呈するなど不敬にあたるかもしれないが、まあ僕も経験談で話しているのでとりあえず聞いてほしい。
「知らない方が幸せなこともある」のではなく、「人並み以上に知ることは不幸せなのだ」と。
何をいうんだと鼻で笑うかもしれない、しかしこれが僕がこれまでの人生で学んだことなのだ。
学んで、知って、不幸せになったことなのだ。
知るということはつまり、知らないでいる権利を剥奪されてしまうこと、知ることで世界は色褪せ、知らないものの幸せをまた知るのだと、僕は主張したい。
言葉だけではイマイチ伝わりづらいだろう。だろうので、皆様には心苦しくも僕の物語につきあっていただき、僕の数少ない教訓を賛否には関わらず、知ってほしい。
大丈夫だ。それで不幸にはならない。
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