無知識欲

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「へぇそうなんだ、大変だったね。てことは今日は一人なのかな?偶然ながら僕もだよ。お互い一人が好きなんてこれから仲良くなれるかもしれないな。もちろん仲良くなっても一人だけどさ。んじゃまお互いの意思を尊重して今日は一人で祭りを楽しもう!バイバイ!」  言うが早いか僕はすぐさま踵を返し歩く、きびきび歩く。皮肉というかほぼ直球みたいな言い回しだったけれど、それゆえにこれで伝わらないなんてことはあるまい。  謎の勝利感に浸りながら気持ちいつもより胸を張って歩く(暗そうなのに妙に頑張っちゃってるといわれたのが効いてる)と、突如背後から衝撃走る。  ズドーン!っと。  感覚としてはマイク・タイソンの突進を受けたくらいの衝撃だったけれど、現実には前につんのめって転ぶ程度のダメージだった。普通に痛い。 「水臭いこといわないでよ!辛気臭い君が水臭くまでなったらもう私どうすりゃいいの!?腐ったチゲ鍋じゃん!」  ただただ失礼だった。罵倒も意味が分からないし。  どうすりゃいいかと言われれば、差し迫ってとりあえずは中学生が二人道端で倒れてるという現状をなんとかしてほしいし、ゆくゆくは僕から距離をおいて欲しい。
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