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「カイル、だろう?いつものようにカイルと呼んでおくれよ」
うーん、綺麗なお顔と麗しいボイスが間近に。これでクズ野郎じゃなかったら速攻落ちてたのに。推しキャラの1人に同じ名前の人いるし。
まあでも、これで何とか名前ゲットだ。まさか電話を取り次ぐ時みたいに、お名前をちょうだいするわけにもいかないし。
「カイル……様……」
「ああ、愛しのディア……」
一応様づけする関係ではあったみたいだ。呼び捨てして!とは言われない。
そしてまだちゅーする関係まではいってなかったみたいだ。良かった。さすがにちゅーを受け入れる気はない。ハグも結構しんどいけど。
全身で人肌が触れる感覚と、家庭独特の匂いやら本人特有の匂いやらが混ざった匂いが脳味噌の奥まで浸透しそうになった頃、チャイムが鳴った。
異世界でも、学校のチャイムの音は一緒なんだな。ここはもしかして日本のパラレルワールドみたいな感じなのかもしれない。
「大変!授業に遅れてしまいます。早く教室に戻りましょう?カイル様」
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