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別れと出会いの合図#1
私は、今小学四年生。
5年に近づく冬、友達と何気ない会話をかわしていた。
「優?次の担任の先生誰がいい?」
「え。特にいないけど、里佳先生がいいかな。凛は?」
「私は、竹崎先生がいいかな。優しいしかっこいいし笑」
「てか、優はなんで里佳先生がいいの?」
「別になんとなくだよ。さっき特にいないって言ったじゃん。」
「そっか。」
「キンコンカンコン」
「もう、休み時間終わりか。席につこうか。」凛が言った。
先生が職員室から帰ってきた。
先生は、あまりいい表情ではなかった。
自分は、心の中で「今日は異動の先生の発表か。別に好きな先生いないし。自分には関係ないけど。」と思いながら言うのを待っていた。
「異動の先生を発表します。鈴木恵子先生、
袴田夏海先生。影山修司先生、伊藤大地先生、竹崎勇人先生です。離任式は28日です。」
竹崎先生が呼ばれた凛は、教室に大きく響くように「えー」と言っていた。
みんなそれに気づき「凛、竹崎先生好きだったのー笑」とかクラスの男子にいじられていた。
今回は接点のある先生もいなくて親に手紙書きなさいと言われることはないと安心した。
授業も終わり下校の時間になっていた。
いつも凛と帰るので凛と帰りながらべらべらと話していた。
「ねぇー。めっちゃショックなんだけどー。
もう好きな先生いないし。」
「残念だったね笑笑」
「バカにしないでよ。」
「自分からもちかけた話しではあるけどこの話やめよ。悲しくなるから笑」凛は悲しげにも吹っ切れた様子で言った。
「そうだね。」
「恋バナしよう」と凛が言った。
相変わらず切り替えがはやいなと思いながら恋バナをすることにした。
「優は、好きな人いる?」
「今のところいないかな。」
「えー。つまらないの。好きな人見つけなよ。楽しいよ。」
「いないものはいないの。」いい人がいないから好きな人はいないのに。と少しイラついた。私は、またうるさく言われると思い、自分の話題にしないため凛に質問をした。
「凛は、好きな人いるの?」
「いるよ笑」
「だれー?」
「2組の子だよ。誰かは秘密。」
「えー。教えてくれたっていいじゃん。」
「今度言う!またね!」
「あ、うん。またね。」あっという間に気づいたら凛との別れる場所についていた。
私は、好きな人なんて必要なのかと考えながら家に帰っていた。
つづく
読んでくれてありがとうございます!
この小説のジャンルは百合、レズです。
この時点で誰と誰が百合の関係?片思い?
両思い?になるかわかった人はいますか?
ぜひ続きも読んでくれると嬉しいです!
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