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37. 無抵抗の央汰※
灰鬼さんに手を引かれて細い路地に連れられて、建物の壁に背を向けると押し付けられた。
灰鬼さんの手は壁にあって逃げ出せなくなってる行為に、僕は一瞬にして肩を震わせながら怯んでしまった。
どんな言い訳も出来なくて無抵抗のままに迫りくる灰鬼さんの唇を受け入れて、強く充てられた唇から少しの隙で舌が入ってきた。咥内を掻きまわされるようにして僕の舌に絡みついてくる。
「ん……っん」
苦しくなってくキスに首を振ると片手で僕の両頬をムニッて掴んで、それからもっと強く舌が絡まさって唾液が口端から水滴として垂れ落ちていく。
乱暴なキスに苦しくって、こんなの嫌だから僕はどうにか両腕を掴んで抵抗しようとしたら、灰鬼さんの片脚が僕の太腿の下に突き出された。
「…んんっ…」
そ、それも僕の下半身に肘で充てるように、ふ、深く……!
口も、体も壁に塞がらせてるから、全く身動きが出来ないよっ
片脚肘で押して、ぐいぐいと揺れ動かす……。
(アッ……アッ)
何度も上下に摩られて、なんだか熱が帯びてくると下半身がムズムズして……!
「やっ…や…ぁ…」小さな声が漏れたけど灰鬼さんは聞き耳をたててくれない。
エスカレートする下半身の動きに、僕は生理的にヤバいって頭のどこかで信号がなって、力を使って直下に腰を動かして下半身を屈めると、ずるずると背中から壁を滑るようにして地べたに座り込んだ。
下半身は離れたけど、灰鬼さんの唇は依然として離してくれない。
小さく離れると透明な糸が口から垂れたけど、また唇を塞がれた。
「ハッ…アッ…んん…っ」
角度を変えて何度も何度も吸われる。
抵抗したくても両手も腰も痺れて、「や……っ…あぁ…ふ…ぁ」
目頭が熱くなって辛いのか、変な快感に犯されて訳が分からない涙が出る。
「んっ……!」
灰鬼さんの手からカチャカチャと僕の制服のスラックスのベルトが外されて、下着ごとスルリと灰鬼さんの手で触れられた。
僕はソレに意識が向いて、手で自分のを支えるようにして阻止したけど、その上から灰鬼の手が重なってーーー!
「ッア……んんっ…だ、…や」
機敏な手の動きに快感に見舞われて、自分の下半身からくちゅくちゅと粘った水音をさせて、羞恥心と恍惚に身をギュっと委ねた。
唇からもいやらしい音を耳に発して僕は灰鬼さんに弄ばれるように、口からも下半身からも今まで持ち得てなかった甘露に翻弄されて。
滑り降りた時からM脚になっていた両脚も前に崩して、下腹部の熱に抵抗できなくて灰鬼さんの腕を力強く掴んだとき、白いものを射精してしまった。
「ハァ…ハァ…」
ピッピッと飛ぶ精液は黒い路地に沁みつく。
灰鬼さんの指に僕が飛沫して付いたものを舌で舐め、僕の羞恥心で赤らんだ顔をジッと見つめーー
「濃い……」
「…ハァ…ァッ?」
息がまだ整えずに肩で息をしてる僕には、灰鬼さんの発したよくわからない言葉に体の力が抜けて放心状態で固まっていた。
次回は仲直り予定…です。
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