stage13:何とかハネムーン?

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stage13:何とかハネムーン?

二人は、駆の忙しいスケジュールの合間を繰って、必要な結婚段取りを、ひとつずつクリアしていった。 事後報告となってしまったが、埼玉県にいる駆のご両親へのご挨拶。 広美は、ひとつ気に病むことがあった。 -自分たちの子供のこと- 「私、もうこの年齢だから、子供産むのは難しいと思う。。ゴメンね。。」 「ここにいる大きな子供で充分でしょ?」 駆は、カラッと笑った。 「ホントっ‼駆は、大きなコドモだねっ‼ 。。でも、駆は、子供は欲しくないの?そちらの親御さん方には。。」 「姉貴二人に、それぞれ子供いるし、俺の立場が、これで来ちゃってるから、特別望んでいないんじゃないかな?広美の年齢聴いても、そうなの位だったよ。ウチ、放置主義だし、あんまり気にしないと思う。 俺のコドモは、こけし達で充分っ‼」 …駆の前向きは、嬉しいんだけど。。 チョットそれは、微妙なんだな。。… その通り、駆のご両親は本当にサッパリした方々なのか、あっさりと 「広美さん、此方こそ宜しくお願いしますね‼」と、逆に頭をさげられ 滞りなくご挨拶を終えた。 「広美‼モチロン、これを着なきゃ‼」 との駆から広美への最高のプレゼント‼ 某所素敵な教会で、二人だけで極秘挙式も挙げた。 孫にも衣装?ウエディングドレス姿の広美は美しく、駆は、目を細めた。 「広美。。とても綺麗だよ。」 憧れのウエディングドレスに、やっと身を包むことが出来た広美。 それも、まさかトップアイドル羽沢駆に、着せてもらう運命になるとは。。 嬉し涙が止まらなかった。 そのまま、駆の憧れだったという隠れ宿に 1泊した。 海の傍に建つ、素敵な宿だった。 1日5組しか宿泊出来ないという。 部屋には露天風呂があり、テレビはなく 目の前の海を眺めながら静かに大人の時間を楽しむコンセプト。 記念すべき日にもってこいのお宿。 二人は、豪華な海の幸を、美味しいお酒とともに堪能した。 一緒に露天風呂に入りしっぽりと、愛のボルテージを盛り上げてゆき ベットに倒れ込んだ。。 熱を帯びた互いの身体は。。 私たちは。。今夜、何度昇りつめるの。。 吐息、妖艶な声が悩ましく響いていた筈が。。 突然広美は、普通に声をかけてきた‼ 「。。ねぇ?聴きたいことがあるんだけど」 駆は、思いきり我に返らされた。 「。。何かさ最近、やたら中断させてない?折角盛り上がっているのに。。俺のこけしちゃんが。。。」 駆は、大きな溜息をついた。 「ゴメーン!だって思い出しちゃったんだもん‼」 「ハイハイ、広美様。今日は何のお話がよろしゅうございますか?」 駆は、やれやれと広美に腕枕をした。 -コレ、実は、広美今さらに及んでから、目覚めた焦らしテクニック?- 「。。清瀬朱々さんのこと」 「あぁ。。朱音(あかね)の事かぁ」 「朱音さんっていうんだ?」 「本名はね。」 「あのコは、俺の父親の弟の奥さんの弟の娘なんだ。」 …♀♂★△☆◆混乱。。… 「朱音の両親は、埼玉でも指折りのヤンキーでさ。今は更正して商売やってるらしいけど。」 「岡山のイナカでも、そういう人たちいたよぉ!案外、可愛かったなぁ」 「ヤンキーが、可愛いってか?」 「うん。イナカのヤンキー、何かと可愛いとこあるんだわ!」 ※※※ 「朱音は、親と違って真面目に育ってさ、小学校6年の時に、そんな親がイヤになって家を飛び出したんだ。その時に、ウチとか爺ちゃん婆ちゃんとこ、チョットたらい回し的に皆で匿っていた。可哀相だったな。。」 「悪いけど。。ドラマになりそうだね。。」 「そのうちドラマになるかもね? で、早く女優になって独り立ちしたいって、自分でプロダクションに売り込みに行って、今の事務所の社長の目に止まってお世話になりながら、コンテスト受けまくって優勝して女優になれたんだよね。」 「だって、彼女が、まだ中、高校生の頃の話でしょ?凄いよなぁ。。」 「素直でよくガンバるいいコだよ!小さい頃から今も変わんない。」 「そんな境遇からエライよ‼スキャンダルの協力聴いて見る目変わったけど、より応援したくなっちゃうなぁ」 「そんな境遇だったから、プロフイールも、カムフラージュだよ。ヤンキーの娘だなんて知られたくないって」 「まぁ。。そうだろうなぁ」 「結構この業界、そういうの多いかも?」 「駆も。。ひとつあるもんね!超シークレットが‼。。クフフ」 「こけし。。もしかしたら、いずれはシークレットじゃなくなるかも知れないよ?」 「どうして?」 「今度、奥地村に行ったら分かるよ。」 「奥地村に?」 「また、広美を驚かせちゃうな。。」 「なぁに?今度は何よ?」 「言わな~い教えな~い!楽しみにしてて」 「教えてってば~‼」 広美は、駆に抱きついた。 「広美っさ~ん!抱きついたら最後だよ?」 「え~っ?今からデキルのかなぁ?駆こけしちゃんは。。フフッ」 「さっき、中断させたんだから覚悟してね‼もうっ‼今夜は寝かさないからっ‼」 駆は、広美の身体にガバッと覆いかぶさった。 駆こけしは、野獣の如く?それはそれは 熱く激しく。。 -あっ‼あんっ‼あ--------れぇ‼- 翌日。。 …ううっ。。腰痛ぇ~~~ヤバイわ… 年齢を考えてくださ~い
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