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再会
会社に着くと同期の美幸がエレベーターを待っているのが見えた。
駆け寄って今朝あった恥ずかしい話をする。
「美幸、聞いてよ。新年度なのに朝から最悪なことが起きてさ。超絶イケメンが電車で隣に立ったから、見とれてたらスカートのファスナーが開いていること指摘されたのよ。恥ずかしく恥ずかしくて。お礼も言えず立ち去っちゃった。」
「唯は仕事ができるのにどこか抜けてるよね。容姿端麗で絶世の美女様と言われてるのに、ファッションに無頓着だし。ほんと面白いよね。」
「私が絶世の美女だったら、美幸は絶世の女神様だわ。」
お互い褒め合ったとことで、エレベーターが到着した。
ドアが閉まる前に慌てて人が乗り込んできた。
同期で同じ企画部に所属する高岡順だ。
「あっぶねーぎりぎりセーフ。唯と美幸おはよう。」
「おはよう、順。危ないから扉が閉まるぎりぎりのところで入ってこないでよ。」
「そんな厳しいこと言うなよ。それより唯、今日は新しい課長が来る日だぞ。どんな課長か楽しみだな。」
「矢坂課長みたいに優しい人だといいね。」
新しい課長の話で盛り上がっていると、降りるフロアに到着した。
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