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前から感じていたが、美幸も順のことが好きだと思う。
大好きな二人がひっつけば唯もこの上なく嬉しいので、同席を快諾して今に至るというわけ。
終業後にカップルが誕生するかと思うと、朝から唯の顔は緩みっぱなしである。
唯を鋭い目つきで見ているのが、北見課長だった。
唯がミスをしてから、なんとなく気まずい感じになり、プロジェクトが終わるちょっと前に良い感じに戻ったのだが、時々感じる北見課長の鋭い視線。
その日はプロジェクトが終わったばかりということもあり、大した仕事もなく一日が終わった。
いよいよ順の一世一代の告白タイムを迎えようとしている。
美幸は仕事が残っているのか、先に行っててと言うので二人でお店に向かう。
企画部のフロアを出るとき、またしても北見課長が鋭い目でこっちを睨んでいた。
お店に着くと美幸が着くまで少し待っていなきゃいけなかったので、順と談笑していると、こちらに見覚えのある人影が来るのが見える。
さっきまでこっちを睨んでいた北見課長がすごい剣幕でこっちに向かってくる。
順と唯は何事かと思い、席を立った。
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