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午前中は上の空で仕事をしていたので、予定していた半分の仕事も終わらなかった。
午前の終業を告げるチャイムが鳴り、一斉にみんな食堂へ向かう。
課長が席を立つのを確認してから、私も席を立った。
「唯、全然仕事がはかどってなかったけど、どうしたんだ。まさか、北見課長がイケメン過ぎて見とれてたのか。」
と笑いながら順が話しかけてきた。
「順、冗談でもそんなこと言わないで。私にとって北見課長は触れてはいけない存在なの。私のことを知られては困るの。」
と言い、今朝あったことを順に話した。
「唯はほんと面白いな。見た目はクールビューティーなのに、中身はただのマヌケだな。」
と涙を流しながら順が笑っている。
「マヌケとは失礼な。私にとっては死活問題なのに泣いて笑うなんて血も涙もないやつめ。私の味方は美幸だけよー。」
とちょうど美幸がやってきたので抱き着く。
「なになに、また二人は喧嘩してるの。ほんとに仲が良いわね。早く食堂に行かないと席がなくなるよ。」
3人は揃って食堂に向かって歩き始めた。
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