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放課後、恵と昌子は二人並んで下校している。恵は勝手に話を進められて少し不機嫌なようであった。
「ちょっと昌子、どういうつもり!?」恵は先ほど昌子がどうしてあのような事をいったのか理解出来なかった。
「山本って前に恵がよく話してた子だよね?」昌子は両手を頭の後ろに回してその手で鞄を掴んでいる。そのお掛けで胸を張るような姿勢になって大きな胸が更に目立っており、同じく下校途中の男子生徒達の視線がそこに集中している。しかし彼女にとってはそんな事お構い無しのようであった。
「そうよ……」恵はゆっくり頷いた。
「私、ピーンと来たんだ。いいじゃない積もる話もあるだろうし、なんだか向こうは満更じゃないみたいだし」昌子はニヤリと笑った。
「でも……」恵は顎に手の甲を添えて何かを考えているようであった。
「あなたも転校してきた時、よく彼の話をしてたじゃない。きっとこれは神様の引き合わせなのよ」昌子は鞄を持ったまま、お祈りをするように手を合わせて空を見上げた。空は雲一つなく真っ青であった。
「もう昌子は!楽しんでるでしょ?!」恵は昌子のお尻を平手でパチンと叩いた。
「痛い!パワハラ反対!!」
「よく言うわ、あなたこそモラハラよ」恵が楽しそうに笑った。
「とにかく今度の休みの予定を決めようよ。これは小学生の時のリベンジだよ!」
「そうだね……」恵は興奮気味に頬を赤らめるともう一度頷いた。
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