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いつか時代が変わっても
(1)
チャイムが鳴る。
みんなが騒めく。
僕も肩の力を抜いていた。
やっと終わった。
やれることはすべてやった。
出せる力は全て出し尽くした。
今日は大学入試。
「お疲れさま」
美希がそう言って声をかけてくれる。
SHの地元大学受験生組は帰りにファミレスに寄った。
皆で答え合わせをするとかそんな事はしない。
やっと終わったと胸をなでおろすだけ。
後は神頼みだ。
「あとは卒業式の後の結果次第ですね」
善明が言う。
「きっと皆またこうして笑って話せるよ」
美希がそう言って笑う。
「卒業旅行はどのみち行くんだろ?」
学が言っていた。
「そりゃいかないと、中には県外に言っちゃう人もいるんだし」
美希の言う通りだった。
熊本なら偶に帰ってくるかもしれないけど神奈川まで行く人は滅多に帰ってこれないだろう。
選んだ理由も「戦闘機のパイロットになりたい」って小学校の頃の夢だったそうだけど。
社会人になる者もいる。
沢木兄弟や水島みなみは既にプロとしてチームに合流してる。
「あのさ、水奈も同行させていいかな?」
皆に聞いてみた。
反対する人はいなかった。
一度だけのチャンスなんだから。
水奈が大学を卒業する時は僕は社会人だ。
遊びに行く余裕なんてないだろう。
食事を終えると僕達は家に帰る。
その代わりに水奈には卒業祝いを計画してるけど。
「お疲れ様。今までよく頑張りました」
家に帰ると、母さんがそう出迎えてくれた。
「ありがとう」
「でもこれからも大変ですよ、大学の定期考査、税理士の資格もとるのでしょ?」
確かにそうだ。
まだ苦難は続く。
もちろん大学に合格してからの話だけど。
その日はちょっとしたご馳走だった。
「後は卒業だね」
父さんが言う。
その後も話をしながら食事を済ませると順番に風呂に入って部屋に戻る。
そしてゲームをしていた。
とりあえずは勉強という言葉を忘れて夜遅くまで遊んでいた。
学校はもう真面目に行くやつはほとんどいなかった。
出席日数も今になって足りないって事はまずないだろう。
そして卒業式の日になった。
卒業しても仮卒の期間。
4月になるまでは高校生の身分だ。
問題を起こせば卒業取り消しもある。
もちろん採用取り消しもあり得る。
月末には卒業旅行に行く予定。
その時にみんな笑っていられるといいねと言って3年間通った学校を去る。
あとは合格発表を待つのみ。
夕食を食べて風呂から出ると僕は父さんと母さんに呼ばれた。
リビングのソファに腰掛ける。
お爺さんとお婆さんもダイニングから様子を見ていた。
父さんは2枚の紙切れを僕達に差し出した。
それはクレジットカードの申し込み用紙だった。
「サインは本人の直筆が必要だからサインしなさい」
父さんが言う。
「僕、バイトもしてないんだよ。審査に通るわけない」
「口座の所をみてごらん?父さんの口座にしてあるから」
父さんが言うと用紙を手に取ってみる。
確かに父さん名義になってる。
「学生用のカードだから限度額も低い。高速を利用したり服を買ったりするときはそれを利用しなさい。それと……」
母さんがキャッシュカードを渡す。
「口座には定期的にお金を振り込むから来月からはそれでやり繰りしてみなさい。それが私達からの最後の試験です」
「試験?」
「どうせ、独り暮らしを考えていたのでしょ?でもせっかくの最後の学生生活。バイト三昧というのも寂しいでしょ?」
母さんが言った。
住むアパートも美希の家に頼んで手頃な家賃の所を探しているという。
父さん達もそうやって大学生活を送ってきたんだそうだ。
「でも僕達まだ合格決まったわけじゃないよ!」
僕が言った。
「前に言ったよね?ちゃんと高校生活を過ごしたらプレゼントを上げるって」
父さんが言う。
僕は父さんの会社を継ぐと決めている。
なら、それに対する投資だという。
「僕達が空にしてやれることはもうそんなにない。空なら大丈夫だと母さんと話し合った結果だ。どうか受け取って欲しい」
「もちろん、これからの4年間もしっかりみてますからね。大学を無事卒業出来たら最後のプレゼントをしてあげます」
父さんと母さんが言う。
僕達は考えて用紙にサインをした。
その晩、まだ分からない大学生活を夢見ていた。
水奈に連絡する。
「バイトはしなくていいって事はもう家庭教師も無しなのか?」
水奈はそれが不安だったそうだ。
「そうだね、バイトじゃない。ただ水奈の家に遊びに行くだけだ」
一緒の大学に行くための手伝いくらいはするよと伝えた。
「よかった……」
水奈は安心したらしい。
そして大学合否発表の時が来た。
その日は水奈も呼んでいた。
受験番号を入力する。
合格の2文字が見えた。
「空!おめでとう!」
水奈はそう言って僕に抱きつく。
すぐに母さんに知らせる。
「おめでとう」
その日はお祝いだった。
SH組は皆合格しているようだった。
つかの間の安らぎも振り切って流れる汗も拭わずにひたすら真っ直ぐに走り続けてきた。
本当の自分を見失いそうな日々もあった。
だけど傷ついたことは無駄じゃない。
悲しみに暮れた時そっと手を差し伸べてみよう。
きっと翼は僕を見守ってくれている。
きっと終わりの鐘が鳴る時まで。
時代が変わっても僕は忘れない。
君を永遠に信じるよ。
吹き渡る風、桜の花びらが頬をかすめてく。
新しい夢が叶う時を願いながら全てが目を覚ます。
きっと誰もが胸の奥に光る宝石を持っていて、汚れたら涙で洗ってる。
傷だらけのままで「似たもの同士」と笑ってた。
諦めない明日を、そして振り向かない昨日を。
僕は一人じゃないと誓いう。
時代が変わっても僕は忘れない。
僕達は次の舞台へ上がる準備が出来ていた。
(2)
「みんなありがとう。そば用意してあるから」
海璃がそう言って人数分の盛りそばを用意した。
出前でとったものだ。
まだ料理をする準備は出来ていない。
段ボールに囲まれて空いたスペースを利用して皆そばを啜ってる。
僕達は今日引っ越した。
入試の前から発注していたらしい。
気が早いにも程があるよ母さん。
「だって納期縮めたら業者が手抜きするでしょ?」
母さんは当たり前のように答えた。
そういう問題なのだろうか?
もともと大学に行ったら家を出るつもりだった。
海璃にも一緒に暮らそうと言った。
そしたら「入学祝い」と一戸建ての新築をプレゼントされた。
どこの世界に4LDKで暮らす大学生がいるんだい?
「あら?狭かったかしら?」
そうじゃなくてね……。
「まあ、学生の間はこのくらいで我慢しなさい。子供も作る気無いんでしょ?結婚したら結婚祝いにまた買ってあげるから」
大学生活の4年間の為に4000万を投じたらしい。
点検だけで250万近くする車を買う母さんにとっては何とも思ってないんだろう。
祈も同じのを買うと今から発注している。
この車買うのにまず面接をしなければならない。
そして手付金を払ってそれから自分用に設計していく。
購入にしてから納車されるのに1年以上待たされる。
僕の下にくるのも夏ぐらいになると言われた。
しかし考えても見よう。
0-100キロ/hにかかる時間が僅か2秒の車を日本のどこで運転するんだい?
最高速度が400キロ/hって道交法守る気絶対ないでしょ?
ちなみにタイヤはレーシング用のタイヤをはいてるそうだ。
タイヤ交換に400万円、タイヤ交換2回に月1回は必要になるホイール交換が500万円。
納車される頃には初心者マークも取れるだろうけどとてもじゃないけど怖くて乗れないね。
維持費を考えたらプライベートジェット機の方が安いそうだ。
空港に止めても駐機代も桁が違う。
もちろんそんなことは絶対に言わない。
「免許取りなさい」
絶対言われるから。
ジェット機なんて購入してどこへ行けばいいんだい?
ちなみに我が家では某基地に無人爆撃機なんか止めてるそうだよ。
そんな物騒な話にならないことを祈るよ。
SHに手を出したらただじゃ済まない。
僕と美希が手を組めばきっとそうなるだろうね。
半島くらい軽く壊滅させてしまうそうだ。
そんなのを個人に所有させてるなんて問題だと思わないかい?
自動車会社の経営者の横領なんて些細な事の気がするんだけどね。
とりあえずそんな車には絶対乗りたくないんだけど「善明なら安心して運転任せらるね」と海璃が笑って言ってた。
国内でそんな車走らせるなんて鉄の棺桶に乗るようなものだよ?
絶対に峠なんて走りたくないね。
空なら使いこなすんだろうけど。
空も一人暮らしを始めるらしい。
親が仕送りと親の口座を利用した学生向けのクレジットカードを用意してくれたそうだ。
もちろん僕にも用意してくれた。
ブラックカード2枚。
ご丁寧に海璃の分も作ったそうだ。
まともに考えて無理な事をやってのけるのが僕と美希の親。
家族カードという手段を取った。
だいたいブラックカードである必要があるのかい?
そんな上限額ぎりぎりまで使うなんて絶対にないよ。
「月の仕送り」と言っていくら貰ってると言うんだ。
大学生がファーストクラスで旅をすると思うかい?
そんな1流の店が地元にあるわけないでしょ?
家を出てバイトをして身の丈にあった生活を送る。
そんな夢は儚くも消えた。
蕎麦を食べると皆帰る。
そして海璃と二人で荷ほどきをしながら話をしていた。
荷ほどきをしているとあっという間に時間は経つもので薄暗くなってきた。
時間的には頃合いか。
「海璃、今日はこのくらいにして何か食べに行かないかい?」
「そうだね、入学式までまだ間があるし。すぐ着替える」
キッチン周りはまだ全然手を付けてない。
明日には使えるようにしたいところだ。
いや、破産するなんてことはまずありえないんだけど。
なんせ月の仕送りが1年の学費に相当するんだから。
海璃が乗ってる車くらい一括で払える仕送り。
「僕も社会経験を積みたいと思うからバイトしようと思うんだけど」
母さんにそうお願いした事がある。
「確かに社会経験は必要かもしれないね」
父さんは賛成してくれた。
「その間海璃はどうなるの?自分の彼女の相手をするつもりが善明には無いの!?」
「しかし仕事をするってのも必要かもしれないよ。どうだい?うちの会社でバイトさせてみるってのは?」
父さんが妥協案を模索している。
ちなみに上手く言った試しは一度もない。
「そんな事言って善君みたいに『忙しくて帰れない』とか言い出すのが目に見えてるから駄目!」
「そんな重要な仕事じゃなくてもちょっとした簡単な仕事でもさせたらいいじゃないか?」
「そんな下っ端がするような仕事を善明にさせるつもりはありません!」
ただ、バイトしたいっていう願いは母さんの中ではエリートになると脳内変換されていたようだ。
4年間遊び放題じゃん?
どうやって年間100万円近くする年会費に見合った浪費をたかが大学生がどうしろと言うんだい?
毎日一流ブランドの服を買ったり宝石を買ったりするような生活をしろというのかい?
どこかの国の貴族はバイト代数千万円の為に数億の時計を買ったそうだよ。
初めてのバイト代だと喜んでいた。
色々間違ってるような気がするんだけど。
その貴族は毎回パーティに出席する度にシャツを新調するらしい。
僕は毎日通学する度に服を買えばいいのか?
海璃の車も一応外車だ。
女性には人気の可愛らしい車。
燃費も全然いい。
通学はそれで行くと決めた。
リッター当たり5キロくらい違うくらいでおたおたする月収じゃないけど。
それでも極力経済的に生きていこう。
溜まったお金はハネムーンの費用にでも当てるってのはどうだい?
そう海璃に提案してみた。
「もうそんな先の事まで考えてくれてるんだ」
海璃は喜んでいた。
海璃が着替え終わったので食事にでた。
普通の食堂。
ワンコインでご飯がおかわり自由という空が聞いたら喜びそうな店。
おかずの量もそれなりにある。
そして支払いに困る。
2人で1000円。
普通に払えると思った。
だが財布にない。
お金がないんじゃない。
1000円札が無いんだ。
もちろんクレジットカードが使える店じゃない。
困っていると海璃が1000円を出してくれた。
情けないな。
「帰りに買い物して帰らない?細かいお金も持っていた方がいいよ」
海璃のアドバイスを受けて服を買って帰った。
後で考えたら食材でもよかったのかもしれないけど。
家に帰ると風呂に入ってテレビを見ながら荷ほどきを続ける。
そして海璃がテレビを消した。
「そろそろ寝ましょう。残りはまた明日で」
「そうだね」
寝室がどの部屋だったか忘れてしまいそうだ。
何か札みたいなのをつけておくべきだろうか?
部屋にもテレビがある。
そして無駄にデカいスピーカーのコンポがある。
さらに無駄にデカいダブルベッドがあった。
この世界ではたまに不思議な空間が出来る事がある。
2人でベッドに入る。
荷ほどきに日数を費やしてる余裕はない。
入学式の準備もしなきゃいけない。
ノートPCだって買いに行かないといけない。
スーツも買わないといけない。
そんな話をしていると海璃がベッドの上に座る。
何事かと僕も上身を起こす。
「善明、不束者ですが末永くよろしくお願いします」
その挨拶はまだ早いと思うよ。
(3)
俺達は業者に頼んで引越しをしていた。
就職先の会社の近くでさらにスーパーとかコンビニが近いアパート。
それで俺達の収入で維持できる家賃。
そんな都合のいい物件があるわけないと思ったらあった。
7階でしかもメゾネットタイプの1LDK
家賃は美希のお母さんが交渉してくれた。
「社員の住宅費食らいだせないの!?」
善明の母さんが会社に掛け合っていたけどさすがにそれは遠慮した。
それでは俺達が家を出た意味がない。
引越しが済むと荷ほどきをする。
夜になると作業を一時休止して近くのファミレスに向かう。
メニューが豊富な県内でただ一店舗の店。
来るのは初めてだった。
食事を済ませると家に帰って再び荷ほどきを始める。
「夜にやるのは近所迷惑なんじゃない?」
麗華がそう言うので今日はここまでにした。
家電等はすでに用意してある。
2人交互にシャワーを浴びてテレビを見ながらジュースを飲んでいた。
麗華の様子がおかしい。
なんだろう?妙に緊張してるようだ。
あ、そうか。
「こうやって二人で一つ屋根の下にいるのって初めてだったな」
「そうだね」
「これから二人っきりの新生活だな」
「浮気したらすぐ帰ってきていいって言われた」
「し、しねーよ」
「分かってるよ」
だってこれまで一度もなかったんだから。
麗華はそう言って俺の目をじっと見ている。
「……幸せになろうな」
「まずはテストだよ」
そろそろ寝ようというので麗華と二人で寝室に行く。
「あ、スーツとか買いに行かないとまずいな」
「そうだね」
「荷ほどき終わってから買いに行こうか?」
「うん、早く終わらせないとね」
卒業旅行もあるし。
そうして俺達も新生活に向けて着々と準備を進めていた。
(4)
「それじゃ、ありがとうございました」
そう言って引越し業者が帰って行く。
昼ご飯は買ってきた弁当を食べた。
弁当を食べると早速荷ほどきを始める。
引越しの手伝いに水奈が来てくれた。
凄い優良物件だった。
洋室にはクローゼットもついている。
クイーンサイズのベッドを置いても十分な広さがある。
どうしてクイーンサイズなのかは敢えて聞かなかった。
それで家賃も手頃な値段だ。
こんな物件他にあるわけがない。
漫画とかは実家に置いてきた。
その代わりゲームは持って来た。
寝室の荷ほどきを終わらせるとキッチンとリビングの分を始める。
日が暮れる頃水奈が言った。
「シャンプーとか買わないといけないんじゃないのか?夕食にするついでに買い物行こうぜ」
「分かった」
そう言って水奈と買い物に行って夕食を食べて、水奈を家に送り届けて家に帰る。
とりあえず風呂に入って1人リビングで作業を続ける。
あまり夜遅くに作業すると近所迷惑だろうから、作業を止めてソファに座るとテレビを見る。
1人でリビングにいるのは虚しい。
狭い寝室にいた方がいいんじゃないのか?
父さんが「寝室にもテレビ用意しておいた方がいいよ」って言ってたから寝室にもテレビが設置されてある。
寝室のテレビをつけてゲームを起動する。
一つ屋根の下に一人っきり。
周りに気を使う必要もない。
水奈からメッセージが届いた。
「1人の夜で寂しくないか?」
「そうだね」
「週末とか泊りにいってやるから」
「ありがとう」
その日遅くまで起きていた。
食パンくらいは買っておいたのでそれをトースターに入れて焼きながらコーヒーを入れる。
テレビを見ながらリビングでくつろいでいた。
朝食を済ませると昨日残しておいた荷物を片付ける。
やる事は沢山ある。
大学入学の準備だってしないといけないし、卒業旅行も計画してある。
午前中で荷物を片付けると午後から買い物。
入学に必要なものを買っていく。
スーツやカバンや私服や文房具、ノートパソコンも買わないといけない。
ただノートパソコンは最低限度のスペックがあればいいみたいだ。
GPUなんかは搭載する必要がない。
そんなに高い物を買う必要がないので助かった。
この時期だからスーツも安いのが売っていた、私服も売っているので一緒に買った。
支払いは全てクレジットカードで。
ちょっと大人になった気がした。
帰りにスーパーで食材を買って帰る。
初めてだから色々必要だった。
当然米は必要だし油や調味料だってない。
全部買い終わると家に帰る。
ノートパソコンのセットアップをしておいて作業中に夕飯の準備をする。
と、いってもご飯と味噌汁と麻婆豆腐くらいだけど。
そして初めての1人での夕食。
食事を終えると片づけを始める。
片づけが終ると部屋に戻る。
風呂に入ると寝室に行く。
寝室でゲームをしているとスマホが鳴る。
水奈からだ。
「どうしたの?」
「いや、何か不安になってさ」
「不安って?」
「空は今まで家事とかしたことないんだろ?ちゃんと夕飯食べてるかなとか……」
「ちゃんと食べたよ」
「偏った食事はダメだぞ、空は3食ラーメンとかやりそうで不安なんだ」
さすがにそれはやらない。
とはいえ、そんなに料理を知っているわけでもない。
あと作れそうなのは回鍋肉と麻婆茄子と……意外と中華って便利なのか?
「やっぱり週末だけじゃなくて暇があったら空の家に行くよ」
掃除とかもしてやらないとなと水奈が言う。
「そんな心配より次は水奈の番なんだから……受験」
「分かってる、頼りにしてる」
「責任重大だな」
その後少し話をしてから電話を終えると寝る事にした。
こうして僕の一人暮らしが始まった。
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