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「ぃ……っ、……!」
「ほら……ここ」
「っ、ぁ……!」
異物を排除しようと蠕動する粘膜を掻き分け、指先が触れたその場所を挟むようにして圧迫する。
その瞬間、びくりと静の背が仰け反り、堪えかねたような嬌声が部屋に響いた。
「っ、あぁっ……!」
「静……声――」
ずっと聞きたいと思っていた声が聞けて嬉しい。できればもっと聞きたいとさえ思う。
でも今はだめだ。君のそんな声、他の誰にも聞かせたくない。
思えば衝動的に口付けたくなったけれど、結局その口を塞いだのは俺の手のひらだった。
「ん、ぅっ……!」
彼の腕が一瞬緩む。けれども、やっぱり顔は見せてくれない。
「しー。静かに……」
片手で静の口を覆ったまま、なおも躙るようにしてそこを押し上げれば、いっそう胎内が収斂し、逃れたいように腰が跳ねる。
厭うように強く目を瞑り、ゆるゆると首を振る静の喉元が、こくりと不安げに上下する。そのくせ、気がつけばあれほど変化のなかった彼の屹立が勃ち上がり始めていて――それが半ば生理的な反応だとしても、俺は嬉しいように目を細めてしまう。
(可愛い静……でも)
可哀想な君――。
感慨深いようにも息を吐き、俺は彼の中からそっと指を引き抜いた。
そしてぽつりと囁きを落とす。
「――すぐ、終わらせるから」
本当は終わらせたくないけれど。
手早く寛げた前立ての隙間から、痛いほどに張り詰めた自身を取り出すと、次には先端を窪みへと押し当てる。
「っ……!」
今更怯むように両手で腕を掴まれたけれど、そんなのはむしろ逆効果でしかなかった。
必然とあらわになったその目端は想像以上に上気していて、瞳は水膜を湛えて潤んでいた。その眼差しはまるで熱に浮かされているようで――どころか、もはや俺を誘っているようにしか見えなかった。
「ん、んん……っ!」
口を塞がれたまま、再度静が首を横に振る。それにも俺は微笑むだけで――次には息をするように彼の身体を貫いていた。
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