199人が本棚に入れています
本棚に追加
/234ページ
会陰を進み、探り当てた窪みを爪先でつつく。逃げたいように萎縮するそれを追いかけ――追い詰めるようにじわじわと、狭い入り口を解していく。
次第に綻び、中心へと立てた指先が僅かに埋まる。
潤滑は足りなかったものの、しつこく抽挿していると、少しずつ、ず、と内部へと挿入することができた。絡みつく粘膜を撫でつけるようにしながら、後から増やした指と共に、慎重に隘路を拓いていく。
「あっ……ぁ、い……っ」
「うん……ごめんね」
中まで入ってしまえば、胎内は濡れている。掠めるだけで顕著な反応を示すところをしつように刺激すると、その身がひときわびくびくと震えた。
俺はずるりと指を抜き、静の髪に口付ける。堪えるように引き結ばれていた唇が、ほっとしたように僅かに緩んだのが分かった。
俺の胸に、肩に、ぐったりとその身体をもたれかけ、瞑目したまま、呼吸を整えるように静が薄い胸を喘がせる。そんな彼の頭をもう一方の手でそっと撫で、引き寄せるようにしながら、いっそう淡く染まったその目尻に口付けた。……口付けても、静は目を開けてはくれなかったけれど。
「っ……、ぁ……」
体内に燻る熱を持て余すみたいに、時折引き攣ったように震える静の腰。中心で息づく屹立も、先刻の余韻からか緩く勃ち上がったままだった。
うっすらと桜色に染まり、上気した肌。いまは触れていない胸の突起も、先を欲するように充血し、隆起している。……彼の中はひどく熱かった。
――こんな姿を前に、触れるだけ?
思った時には、囁いていた。
「……ごめん。やっぱり、少しだけ――」
「え……っあ……?!」
俺は浮力に任せて彼の腰を持ち上げると、ひくつくそこに自身をあてがい、その身を一気に押さえ込んだ。
最初のコメントを投稿しよう!