第1話 アルフォンス(帝国軍人・空軍第三部隊"蝶"所属)

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 多分、彼女が無傷だったのは風の精霊と相性が良いからだろう。 「それで?」 「それでもクソもない。それ以来、声を掛けられるようになったんだ」  彼女が言うところの"会いに来てやった"というやつだな。迷惑な限りだ。  そう言えば、彼女が軍人学校の主席であると知らなかった俺は『女のくせに坊主みないな頭して性別捨ててんの?』と返したんだよな……。  知ってたらああは言わなかった。と、思う。思うだけだけと。  因みに、彼女は人に"ダサ"といったくせに長く伸びた髪を赤色に染めている。  前に感想を求められ『血の色みたいだな』と正直に答えたら一本背負された。 「良いなぁ~」  どのへんが?ダサとか言われんのが?
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