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カラン、カラン
戸を開けると青銅で出来たベルが鳴った。
「いらっしゃいませ」
可愛い子だなぁ。
「一名様で宜しいですか?」
髪を一つに束ねた彼女は笑顔を浮かべている。
「え、まぁ、はい……」
ヤバい。すごく恥ずかしい……。店員さんが可愛いから恥ずかしさが倍増だよ。
足早に案内された席に腰を下ろした。
「ご注文が決まりましたらお呼び下さい」
そう言った彼女に笑顔を返した。
その時、向こうの席に座っている金色の髪が視界に入った。
「あ……」
だけど、俺に背を向けて座っている彼は一人じゃなかった。
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