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アリスside
「え?嫌ですよ」
「アリス‥‥‥」
「僕が好きになった相手なら誰でも良いって仰ったじゃないですか?だから今回は貴族ではない女性も舞踏会に招待されてるんですよね?」
「それはそうだが話しをしてみたいと思ったのだよ。それで婚姻を認めないとはならんよ、私が臣下達にも伝える」
「父上の後ろには未だに慣例だとか古い考えの老人が多いですからねぇ~婚姻したい相手が出来たなら出来れば貴族の令嬢を‥‥‥とか言い出しますよね」
父上が困った顔をしてるのは解る
恋愛結婚した父上はきっと賛成なんだろうけど親族には厄介な連中はまだいるようだ
「だからどんな娘なのか私が把握したいのだ。なんならお前も一緒に着いてくれば良い」
「それは勿論です、彼女一人でなんて行かせません」
「本当に好きなんだな‥‥‥私は嬉しいよ」
「だったら呼び出しして欲しくありませんでした」
「?」
「まぁ、予定を組んで連絡しますので下がって良いですか?」
「うむ、舞踏会は二夜だぞ」
「‥‥‥解りました」
父上の部屋から出て息を吐く
舞踏会は嫌だけど一生懸命練習してた白雪さんを思い出すと一緒に踊れる事に心が弾む
だけどきっと白雪さんとだけ踊るわけにはいかないだろう
二夜って事にも溜息が出る
「アリス王子」
「ちゃんと送ってくれた?」
「はい、勿論部屋の前には護衛も付けときましたので」
「ありがとう」
廊下で控えてたのは僕の事を小さい時から世話してくれてた執事
父上に呼ばれて城に戻ると直ぐに待機してたのか白雪さんの事をお願い出来た
彼は僕が生まれた時から仕えてくれてる執事だ、父上より少し若いが同じくらい心を許せる相手
「王子、王はどのようなお話で?」
「うん‥‥‥白雪さんに会わせろって。多分だけど父上が持ち出した話じゃないと思う」
「元老院ですね」
「そうだと思うけど何を言われても僕は白雪さんと結婚する、もし肩書きが必要となれば色々面倒だけど考えはある」
「貴族の令嬢として養子に迎えてくれる家は私が探しておきますよ?」
「うーん‥‥‥それじゃインパクトに欠けるんだけど最悪そうしようかなぁ」
「インパクト?」
「何でもない、じゃあ夕食になったら呼んで?」
白雪さんの部屋の前で執事と別れると侍女達が当たり前の様に扉を開けてくれる
危ない危ないまた使っちゃった
向こうの世界の言葉は生活する上で必要だったから基礎的な言葉を覚えてると面白い単語が幾つもあった
それは白雪さんの世界の別の国の言葉らしい
僕の国の他にも違う国は有るけど言葉は一緒だ、もしかしたら違う言葉を話す国がこの世界にもあるのかも知れないけど
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