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シンデレラside
そう、有り得ないのよ
母親が亡くなってから寂しくて部屋に籠ってばかり居た
そんな、私の事を気にもしないで父親は再婚した。新しい継母と姉達‥‥‥その姿を見た瞬間に一気に色々思い出したの
あっ!この話を私は知ってる。昔、いつだかわからないけど読んだ事があるって
自分の名前で思い出した物語
これはシンデレラの物語だって。
これから自分の身に行る事を頭の中に叩き込まれた様な感じで目の前で挨拶する継母達から背を向け自分の部屋に戻った
なにやら父親が言ってるが知った事じゃない
「もうすぐ死ぬ癖に」
机に向かい薙がれて来た情報を記録しようと日記に書き留める
父親はもうすぐ亡くなり私はあの派手な女達に苛められて過ごす
それでもシンデレラは健気に継母達の世話をして、いつか王子様が迎えに来てくれると信じて祈るのよ
ある日城で舞踏会が開かれるけど継母達に行っては行けないと言われて家で亡くなった母親を思って泣いてると魔法使いのお婆さんが現れてシンデレラを舞踏会に行ける様にしてくれる。
「そして運命の王子様と巡り会う‥‥‥だけどまた一悶着あって城を出る時にガラスの靴を片方置いてくる‥‥‥っと」
頭の中の物語写生してて何だかムカついてくる。
何?暫く苛められないといけないの?
父親が亡くなるまでは大丈夫でもそれからどれくらいなのよ?
あんな意地悪そうな三人の面倒を私が世話するの?
耐えられない
そもそもこの情報は正しいのかしら?
私ってそんなに慈悲深い人間だった?
「しかも灰の暖炉が寝床になるって‥‥‥」
あんな所で寝起きするなんて冗談じゃない!
王子と結ばれるって言うのは良い結末よ、でも過程が嫌。
何とか策を考えなくちゃ‥‥‥
そうして父親がなくなって叔父の養子になって色んな舞踏会を経験するけど、やっぱり捨てがたいのは王子様と結ばれる結末
行けばきっと私と結ばれると思うとそこら辺の貴族じゃ納得出来なかった
それで漸く王子と顔を合わせる事が出来た!
なのに‥‥‥
「あの私、シンデレラと申します!」
いつも以上に綺麗な立ち振舞いを見せたわ
「‥‥‥そうですか」
「あのっ!一曲私と‥‥‥」
「すみませんが王子は体調が良くないので」
本当なら王子から私を探して踊りをたのむ筈だったけどここは臨機応変だと思い自分から声を掛けたのに
執事みたいな人に止めれ挙げ句には王子は直ぐに引っ込んでしまった
有り得ないでしょ?
どうして?
私はシンデレラなのに
今までの経験からも私の記憶が間違った事はないからこの対応はおかしいって
でも良く考えたらシンデレラはどんな女性でも招待される舞踏会で王子に見初められるんだ‥‥‥だからそれまでキープの男を探しとけばいいと過ごして来たのよ
これからは本腰入れて行かなきゃ!
そう決めると舞踏会に着ていくドレスを叔父に強請りに行く事にする
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