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「おはようございます」
「おはようございます‥‥‥?」
いつもの様に侍女の人達に着せ替え人形の様に着替えて部屋で待つように言われてソファーに座って待っている。
人間ってやっぱり直ぐに堕落して行く者なのね‥‥‥最初は凄く抵抗があった着替えや湯浴みも今では当たり前の様に受け入れてしまってる
恥ずかしいし自分で出来ると頑張ってた筈なのにどこで諦めや受け入れをしてしまったのだろう
「やっぱりお風呂だよね‥‥‥」
スパルタなお妃様のレッスンに筋肉痛になってお風呂場で転んだりしてその時は仕方なくお願いした‥‥‥でもそれから危ない奴だと認識されたのか自分達の不始末になるかもとお手伝いを譲らなくなり、それから着替えも受け入れる様になってしまったんだ
勿論彼女達の仕事を取らない様に‥‥‥という名目もあったけど裸を見られたらもう着替えも一緒じゃない?って。
それにお化粧に関してはは向こうに居た時から簡易的な事しかしてなかったから逆に有り難いと思ってたし
そして甘い甘い王子様‥‥‥駄目人間が出来上がるのは目に見えてたわ
「聖女になるには駄目異世界人のままでは道のりが遠すぎる」
そんな事を考えてると扉がノックされて数人の侍女が入ってくる
「貴女達は今日はもう大丈夫よ」
「そうですか?」
「ええ、私が案内するとアリス王子に伝えておいたから」
「わかりました。失礼します」
そんなやり取りが扉が閉まるまでされて、いつもの侍女達は部屋に入って来ず私の目の前に来たのは初めて見た女の子?それとも同じくらい?
背は私より小さいけど成人女性なんじゃないかなって思われる
長く綺麗な銀髪で思わず触れたくなりそうになる
侍女達と同じ服装だけど彼女達とは違うエプロンを付けてる‥‥‥これって結構上の侍女さんが付けてるのと似てるけど、そこまでベテランさんの年齢には思えないんだけど
でもさっきのやり取りだとかなり権限ありそうだし‥‥‥アリス王子に伝える事も出来る立場って事は偉い人かな?
「初めまして、ご挨拶が遅れてすみません。私は侍女長のレラと申します」
「侍女長!?」
スカートを摘まんで挨拶してくれてるのに大きな声を出してしまう
「はい。暫く母の急用で城を離れて居たのですが舞踏会迄には戻って来られて良かったです。王子の体調も良くなって伴侶も決まったと聞いて‥‥‥私は本当に嬉しくて‥‥‥」
驚いた私には動じず説明をしながらレラさんは涙を流し出した
「あの‥‥‥」
「すみません!思わず本当に実体のお相手を目にして‥あの噂は嘘だったのだと再認識致しまして‥‥‥白雪姫、王子を‥‥‥宜しくお願い致します」
えっと‥‥‥色々ツッコミ所があるんだけど、どこから話を初めていいの?
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