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「説明しろって言っとんだ木虎ァ」
「説明ですか?えっと」
貴女は困ったなぁといいながら笑ってみせて私の手を掴んだ
「逃げましょう!先輩」
『え、ちょっ・・・・待って』
木虎さんに手を引かれるまま走りだすと、木野下さんもついでに後輩2人も追いかけてくる
「待てやコラァ!木虎ァ!鴻上ぃ!」
『えぇ?!なんでガチギレ?』
「ははっ」
困惑する横で走る貴女は楽しそうに笑っていて、なんだか私もつられて笑ってしまう
「え?何何何!先輩!形相ヤバイんですけど!」
「ぶはっ。鬼ババァ~」
「だーれーがー鬼ババァじゃシバくぞコラァ!!」
私達は学園を門を出て桜並木が並ぶ道を走り抜けていく
「鴻上先輩、木野下先輩なんであんなに怒ってるんでしょうね」
『分からない、なんでだろ』
それにしても桜綺麗だな
「鴻上先輩」
『ん?』
「好きです」
『私も、好きだよ』
私の答えを聞いて貴女は幸せそうに笑ってみせる。
最初は私から声を掛けたんだっけ
そうだ、ちょうどこの桜並木のある場所で下校途中の貴女に声をかけたんだ
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